■一人乗りユニットもキャリアカーと一緒なら
トヨタの「i-REAL」と同様にスズキもシングルカーを提案してきた。鳴り物入りで登場したアメリカの「セグウェイ」が、工場など限られたところでしか実際には使えないことに見られるように、この種のクルマはインフラとともに考えなくては意味がない。
歩行者との共存は無理があるし、機械の助けを借りて移動したいのなら自転車でもいいということになる。多分パーソナル・トランスポートとしては、あの偉大なる発明、スーパーカブを超えるものはなかなか作れないだろう。
とはいえ、この種のウェアのように着る移動具は、1970年代ぐらいにアメリカのデザイナー、シド・ミード(映画「ブレードランナー」のクルマや建築造形を担当したことで知られる)あたりが素晴らしいデッサンを描いているように、昔から自動車における一方の究極として追求されたコンセプトである。
スズキの「PIXY」は、この種のコンセプトとしては比較的しっかりできているが、ここで注目したのは「SSC」という軽自動車サイズのキャリアカーとドッキングできるというアイディアゆえである。
このSSCは、2台のPIXYを格納して運搬するのが可能だが、燃料電池で走るとともにあちこちに補助電源用のソーラーパネルを付けることで、このPIXYも充電するというシステムである。
いずれにしても現段階ではPIXYのようなクルマ(とは言えないかな?)は動かせるところが限られているから、こういった合体システムは必要だろう。
(文=大川悠)