■不思議なショー
ボローニャ・モーターショーは、毎年12月に開催される。トリノ・ショーが消滅した今日、イタリアで唯一の自動車ショーである。
ただし、ジュネーヴやパリ、フランクフルトほど、世界中の主要自動車メーカーが競ってニューモデルを発表するムードではないことも確かだ。トリノやミラノのカロッツェリアも、コンセプトカー発表の場は、やはりジュネーヴである。
自国のブランドさえ、発表しない。不思議なショーだったといっても過言ではない。
■フィアットの近未来が……
しかしここ数年、フィアットは近未来の暗示を、どのショーより先にボローニャに隠している。
たとえば、2002年には現行パンダのパイロット版であるオフロードカー「シンバ」を展示している。
昨年は、フィアット版ハマーのような四駆コンセプトカー「オルトレ・フィアット」を、世界初公開した。
そればかりではなく、スズキSX4の姉妹車である「セディチ」も発表してしまった。生産車のデビューの場としても、ボローニャを選んだのである。
トリノ五輪を前に、四駆攻勢でスポーティなフィアットを巧みに演出したというわけだ。