■フランス車風のたたずまい
一見したところはごくまっとうというか、地味な印象を与える「トレディア/コルディア」だが、内容的には当時の国産小型車としてはなかなか進歩的といえた。とくに“先進の空力フォルム”と謳ったボディは、前後のボディサイドを絞りこんだり、トランクリッド/テールゲート後端をわずかに持ち上げてダックテールとしたり、またドアおよびウインドまわりにフラッシュサーフェス化を果たすなどの空力処理が施されていた。直線的な見た目とは裏腹に、発表されたCd値はトレディアが0.39、コルディアが0.34と、当時としてはかなり優れていたのである。
“コンシールドホイールカット”と名付けられた、サイドビューを特徴づける深いリアホイールオープニングも空力処理のひとつで、リアホイールによる風の巻き込みを防ぐ効果があると謳っていた。この「カブった」リアフェンダーのせいもあって、トレディア/コルディアはヨーロッパ車、それも国産車には珍しくフランス車的な雰囲気を漂わせていたのだった。
シャシーレイアウトは弟分にあたる「ミラージュ」と同様で、サスペンションは前がストラット、後ろがU字型のトレーリングアームによる4輪独立懸架。ブレーキはサーボ付きのディスク(ターボ車はベンチレーテッド)/ドラムで、ステアリングはラック・ピニオンだが、最小排気量の1400ccモデルにもパワーステアリングが用意されたのが目新しかった。