■ ちょっとだけ後をひく
外が明るくなり、雨が降っている。午前9時ごろに停車した途中駅で外に降りてみると、昨日出発したスコヴォロジノ駅では2両だったはずのコンテナが、いつの間にか10両以上連なっている。夜中に停車した駅で、連結されたのだ。
「コンテナに人を乗せてはいけないことになっているから、扉を開けるな」なんて車掌の“エミネム”は神経質になっていたけど、こんなに長い列車じゃバレバレじゃん。日本も他国のヒトのことをあまりいえないけど、ことロシアでは、法律や規則よりも、現実、現場の判断の方がはるかに先行している。
午後0時38分に、ほぼ定刻通りにシュルカ駅到着。列車から、積み込んだ逆の順序でカルディナを降ろす。“高橋由伸”や“エミネム”、社長、初老夫妻等々、たった18時間とはいえ狭い空間で一緒に過ごした人々との別れに、ちょっとだけ気持ちが後を引く。“高橋由伸”似のトラックドライバーは、「困ったことがあったら電話くれ」と、番号を教えてくれた。