■ラインナップは基本5車種
1959年10月に発表され、東京・晴海で開かれた「第6回全日本自動車ショー(東京モーターショー)」でも注目を集めたコンマースは、翌60年2月に発売された。基本的な成り立ちは前回(その2)に記したとおりだが、ボディサイズは全長×全幅×全高=3930×1690×1880mm。ホイールベースは2100mmと現代の感覚からすれば非常に短いが、これは日野ルノー(4CV)と同一だった。
エンジンはそのルノー用のボアを広げ、ストロークを縮めた(それでも60×74mmのロングストローク型)直4OHV836ccで、最高出力 28ps/4600rpm、最大トルク5.3kgm/2800rpmを発生。2速以上シンクロメッシュの4段MTを介して、車重990kg(バン)のボディを最高速度82km/hまで引っ張ると発表された。
バリエーションは「2人乗りバン」(PB10型、最大積載量500kg)、「5人乗りバン」(PB10-A型、最大積載量300kg、側面後部窓なし)、「5人乗りバン」(PB10-B型、最大積載量300kg、側面後部窓あり)、「10人乗りミニバス」(PB10-P型)、「11人乗りミニバス」(PB10-B型)の5種類。このうち「10人乗りミニバス」は、今日でいうところの 5ナンバーのワゴン。それに対して「11人乗りミニバス」は2ナンバーの小型バス。当時の法規では普通免許で運転できたが、乗用車より最高速度が抑えられるなどの制約が課せられていたのだった。
そのほか担架を備えた「病院車」や「幼稚園バス」などの特装車も用意されていたという。