ブラジルにあるクライスラーとの合弁工場で生産され、はるばる英国まで運ばれた末にボンネットフード下に収まる1.6リッターの新開発エンジンは、正直なところ“BMWユニット”と考えるといささかキャラクターが薄い印象を受けた。低回転トルクが強く、CVT車でも出足の力強さに不満がない反面、高回転にかけてのパワーの伸びはいまひとつ。
「小さなプレミアムカー」を狙う新型ミニには、もう少しメリハリの効いたパワーフィールが欲しい。
もっとも、パワー不足を感じるヒトには、スーパーチャージャーを装着した強力心臓を搭載した「Cooper S」がオススメということになろう。クーパーの115psに対し、こちらは163psと、すでにパワーまで発表されているから、デビューは秒読みだ。
BMWにとって、どうやら「MINI」とはイコール“小さいこと”ではないようだ。「これからもFR方式にこだわり、タウンカーには手を出さない」と宣言をして久しいこのメーカーにはしかし、企業全体の燃費率を向上させるために、いまやコンパクトカーの投入は必要不可欠なのである。
(文=河村康彦/写真=BMW Japan/2001年6月)
MINIの特集はこちら