その日、試乗する機会がたくさん用意されていたので、別に焦る必要はなかったのだ。
RX-8のグレードは、210psの「RX-8」(5MT/4AT=いずれも240.0万円から)、同じく210psの4ATながら、本革内装、パワーシート、BOSEサウンドシステム、アンチスピンデバイス「DSC」やLSDなどが奢られた「RX-8 TypeE」(275.0万円から)、そして6MTを備えた250ps版「RX-8 TypeS」(275.0万円から)がカタログに載る。
210ps「RX-8」(5MT)の内装は、黒のファブリック。スポーティなバケットタイプのそれは、やんわりソフトで、ドライバーを優しく支える。タコメーターを中央に配した3連メーター、黒基調のインパネまわりと、インテリアは“スポーティ”の定石通り。全体の質感は、値段相応といったところか。ローターをイメージした三角形のシフトノブがほほえましい。テスト車は、日常の使い勝手をアピールするためか、インパネ中央の上面にポップアップするDVDナビゲーションシステム(21.8万円)が装着されていた。
今回の試乗会で最も不利だったのが、いうまでもなくAT仕様車である。トランスミッションはコンベンショナルな4段。シフターを前後に動かすことでシフトできるシーケンシャルモードを備え、また、ステアリングのシフトスイッチでもギアを変えられる。ダウンはスポーク上部のボタンをプッシュ、アップは下部のレバーを引く。BMW同様、減速および加速時の体の動きに考慮された。
レースコースに持ち込むと、さすがにカッタルイ。MTモデルだと8500rpmを超えてひっぱれる654ccの2ロータリーだが、AT車では8000手前でシフトアップしてしまう。なによりパワーソースとの一体感で、マニュアルモデルに一歩譲る。コーナーからコーナーを目指しながら、20kgほど増えた1330kgの車重以上に、クルマが重く感じられた。
しかし、それはサーキットという特殊なシチュエーションでのこと。街なかでは別の顔を見せるに違いない。4シータースポーツとして販売面で重要な役割を演ずる(予定の)オートマRX-8、公道でのインプレッションやいかに? 後日、報告します。(つづく)
(文=webCGアオキ/写真=荒川正幸/マツダ/2003年4月)
・マツダRX-8【短評(前編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000013077.html・マツダRX-8【短評(後編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000013097.html