つまるところ、新しいターボモデルでは、あまりエンジンを回さない“街なかドライブ”でも、じゅうぶん、厚いトルクの恩恵にあずかれることになったわけだが、レースコースを前に逆上しているリポーターにそれを確認する余裕はない。ツーリングワゴン「2.0GT spec.B」(5AT)にムチうって、第1コーナーへ飛び込んだ。
変化自在のハンドリングを見せるインプレッサと比較すると、当たり前だが、レガシィはずっと落ち着いている。ちょっと“鈍”と感じられるほどに。ドライバーのウデの問題もあるが、安易にリアを振り出したりはしない。サスペンションは、「前:マクファーソンストラット」「後:マルチリンク」と形式こそ変わらないが、トレッドは前後とも広げられ(30/25mm)、フロントのみならず、リアのアーム&リンク類もアルミ化された。サーキットゆえ、乗り心地の評価はできないが、「4WD」あらため「AWD」の4輪駆動システムのもたらす安定感が印象的だった。ブレーキには、フロントに30mm厚17インチのベンチレーテッドディスク+2ポットキャリパーが奢られる。
興奮さめやらぬまま、レガシィの“走り”を統括したスバル技術本部車両研究実験統括部の日月(たちもり)丈志部長にお話をうかがうと、「荒削りでも変わったね、と言われたい」と笑う。「荒削りってことはないんじゃないですかね……」と思っていると、「新しい“レガシィらしさ”を出したい」との言葉が続いた。そのため、開発中は、過去の成功体験に拘泥することを、“レガシィ病”とさえ呼んで避けたという。
新型のボディ拡大を「レガシィとして最適な大きさ」と胸をはった増田主査(前編参照)のコメントと共通するのは、「2リッター級ワゴン/セダン」というよりは、いわば「レガシィ」という独自のカテゴリーを開拓している感があること。いうまでもなく、4代目もまごうことなきレガシィだ。初代が登場した1989年以来、いつのまにかライバルがいなくなったわけである。
(文=webCGアオキ/写真=清水健太/2003年6月)
関連リンク:スバル・レガシィツーリングワゴン&レガシィB4【短評(前編)】(
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000013350.html)