■ サッと次の動作に
アルミモノコックのボディをもつ、「ジャガーXJサルーン」が早々と日本へやってきた。セビリアでの海外試乗会の段階では、まだ生産試作車だったらしく、細部の仕上げに目をつぶらなければならないところもあったが、さすがに販売される量産型はしっかり造り込まれている、というのが第一印象だ。
まず標準型の3.5リッター「XJ8 3.5」を試す。テスト車のステアリングホイール位置は右で、左ハンドルに較べると、エンジンとトランスミッションの張り出し部分が左にくる関係上、やや足元が窮屈な気もする。しかし、コーナリング時に膝で身体を支えられるから、横Gに対してはフットレストより頼りになる。“Jゲート”をもつシフトレバーは、左手で操作することになるが、むしろ右手で操作するよりこの方が自然な気がする。
3.5リッターV8は、267ps/6250rpmの最高出力と34.6kgm/4200rpmの最大トルクを発生する。パワーは十分。とにかく身軽な印象でスッと発進する。1速がやや引っ張り気味で2速に引き継がれるが、シフト時の回転落差が大きめ、加えて伸び過ぎに感じられる。1-2-3と、もっとシュンと短く吹けて3速へと送ってくれた、初期の「Sタイプ」が懐かしい。
身軽さを感じるのは、加速時より減速時の方が顕著だ。ブレーキペダルから足を放すと、通常このクラスの車はボディの慣性が残るから、もう一度ペダルを踏み込みたくなるもの。しかし、XJは足を戻すと同時に、サッと次の動作に入ることができ、即座に加速体制もとれる。当日、車種は異なるが、同じく1.7トンクラスのクルマに乗り換えるチャンスがあり、特にこの点が強烈に感じられた。