■ 重量級SUVの登場
「ポルシェ・カイエン」と「BMW X5」。このような高性能SUVを、気持ちよく性能発揮させられる場所などあるのだろうか?
実際に乗ってみるまでは疑問だらけだったが、いざテストしてみると、一般路上のアシとしても、箱根を走ってみても、実用域での快適さだけでなく、「プラス&alpha」というか「可能性を垣間見る楽しみ」があった。それはスポーツカーに接するときにも似た、高揚感を確かに自覚できる種類のものである。
X5の最上級モデル「4.6is」が登場したとき、何より驚いたのは2260kgもある車両重量だった。ヘヴィデューティなつくりであることは判るが、自重の大きさは時として不利に働く。雪道など滑りやすい路面では「車体は低い方へ流れる」という自然の法則は無視できない。路面キャンバーのきつい場面での直進性など、4WDとはいえ苦手な状況もある。
たとえば、ロードクリアランスを上げたワゴン「ボルボXC70」のウェイトは1700kgである。軽い4WDの走破性の高さを考えると、重量級SUVの登場に「何故?」という疑問が残った。そこにカイエンが登場した。カイエンは、NA版「S」が2245kg、「ターボ」が2355kg(いずれもカタログ値)と、負けず劣らず、重い。