「ダイハツ・ムーヴ」のように、オーバーハングをあえてギリギリまで詰めなかったのは、その「男らしさ」や「存在感」を演出すべく、見た目の力強さや安心感を演出するためだった。深いエアダムに覆われたフロントマスクがその典型。なかでもよりスポーティな位置づけのワゴンR“RR”シリーズは、独自のグリルと灯火類を与えられ、そもそもカタログ自体が別立てになっている。
テスト車の「RR-DI」は、シリーズ中の最上位モデル。その名のとおりシリーズ共通の3気筒DOHC12バルブユニットには、新たに同社初の直噴ヘッドが唯一奢られた。ノーマルRR同様、ターボ+インタークーラー装着で得られ、(事実上)軽上限の最高出力64psは不変。高め(9.0:1)の圧縮比が可能になったことで、軽随一となる、ノーマル比5.6%増しの10・15モード燃費19.0km/リッターを実現した。
それだけに、車両価格が安くないのも事実。ワゴンR全体では、ノンターボのベーシックグレード「FA」の77.0万円(2WD/5MT)から用意されるが、テスト車(2WD/4AT)は140.0万円! その4WD版となると、151.2万円に跳ね上がる。ちなみに、NAには5段MTが設定されるが、ターボ系のトランスミッションは全車、4段オートマチックに限られる。
(後編に続く)
(文=道田宣和/写真=清水健太/2003年12月)
・スズキ・ワゴンR RR-DI(FF/4AT)【短評(後編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000014527.html