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スバル・インプレッサシリーズ【短評】
(04.06.16)
インプレッション
【スペック】インプレッサWRX STi(6MT):全長×全幅×全高=4415×1740×1425mm/ホイールベース=2540mm/車重=1460kg/駆動方式=4WD/2リッター水平対向4 DOHC16バルブ(280ps/6400rpm、42.0kgm/4400rpm)/車両本体価格=317万1000円(テスト車=346万2900円)
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スバルの正当継承車
スバル・インプレッサシリーズ
2004年6月8日に、「スバル・インプレッサ」の改良が行われた。外観の差は僅小だが、内装の質感向上に加え、エンジン、シャシーの強化など見えない部分も変更されている。使いやすさの向上を目指した新しいインプレッサシリーズの試乗会に、自動車ジャーナリストの笹目二朗が参加した。
自動車ジャーナリストの笹目二朗
STiバージョンでは、インタークーラーのタンクや吸気ダクトなどの変更が行われた。エンジン最高出力に変更はないが、最大トルクは従来比+1.8kgmの42.0kgmを発生する。
外観での変更点は、ホイールリム幅およびタイヤ幅の拡大(225→235)に伴う、フェンダーアーチの追加。見えない部分では、床下部にアンダーカバーを追加して整流効果を高めるなどがなされている。
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400psに相当する感覚WRX STi(6MT)……346万2900円
このクルマは富士重工の技術の歴史の頂点に立つ、正当なる継承車である。コツコツと地道に改良を重ねられた伝統の水平対向4気筒エンジンは、いまやトルクで42.0kgmを発生する。これはもちろん2リッターエンジン最強。わが国の特殊な法規制により、表記上はたった280psに過ぎないが、普通の人なら400psにも相当する感覚だ。WRC(世界ラリー選手権)をはじめとするラリーフィールドで大活躍している、あの競技車両とほぼ同等の性能を有するクルマが、300万円台で手に入る量産車であるという事実は、改めて考えてみるまでもなく凄いことなのである。
競技スピードよりはるかに遅い一般公道でも、圧倒的な性能の片鱗を味わうことはできる。今回の改良でインタークーラーの効率を稼ぎ、2500から5000rpm辺りの実用回転域のトルクを増強。前輪のキャスター角をすこし増やして直進性を上げ、リアトレッドを拡大して操縦性もよりニュートラルな特性を保つように改良された。ハブ径を上げた結果、ホイールのPCDが100から114.3mmに拡大されたことも当面のニュースだ。
【スペック】
インプレッサWRX(5MT):全長×全幅×全高=4415×1740×1425mm/ホイールベース=2525mm/車重=1360kg/駆動方式=4WD/2リッター水平対向4 DOHC16バルブ(250ps/6000rpm、34.0kgm/3600rpm)/車両本体価格=247万8000円(テスト車=269万1150円)
WRXの変更は、主にインテリアで行われた。センターパネル、コンソール部の仕上げや、ドアトリムの意匠変更など。新デザインのステアリングホイールの奥には、レッドルミネセントメーターが備わる。
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はっきりとした棲み分けをWRX(5MT)……269万1150円
インプレッサといえばやはりSTiの存在が大きい。よってタダ(?)のWRXには、要所は残されたものの、廉価版的なある種のコンプレックスがつきまとう。オーナーはそう思っていなくとも、周囲の目にはそう映るだろう。もちろん実力的には十二分に速く、お買い得な高性能車。さらにSTiを存続させるために、販売台数をこなす重要な車種でもある。
とはいえ、設定としては中途半端な存在だ。そこでSTiとの棲み分けをはっきりするべきだと考える。たとえば高性能車スポーツセダンの素材として利用する。見た目の性格をまったく違えて紳士的なおとなしい外観に戻し、中身はそのまま高性能コンポーネントを使い、昔ながらの「羊の革を被った狼」に仕立てる、というのはどうだろうか。その場合、競技車的な荒々しい部分をもうすこし洗練させて、スマートにして繊細な感覚を盛り込む必要がある。
また別の考え方として、多少効率は落ちてもリアを軽くして、つまり4WDシステムを捨て、「世界最速のFFセダン」などという肩書も悪くないはずだ。WRXとはそんな夢を拡大させる素地をもっている。
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気安く付き合える実用ワゴンスポーツワゴン15i(5MT)……147万3150円
これが一番気安く付き合えるインプレッサだ。MTの設定も残されており、4WDだけでなくFFもある。4WDモデルに比べると60kgほど軽いから、5MTを楽しく操れば結構速い。標準の175/70R14タイヤはハイトも高く、乗り心地面では目地段差などのハーシュネスも軽い。また細めの踏面は接地面積に対してしっかり荷重が加えられ、確実にして安心できる自然な操舵フィールを提供してくれる。適度なロールを伴うコーナリングも、グリップは執拗にして限界付近を余知しやすい。
「レガシィ」よりひとまわり小型で、ワゴンとして使いやすいサイズであり、5ドアハッチバックよりは広めの荷室は実用的でもある。今回改良されたセンターコンソール部分は、連続した流れのなかに品質感を向上させた。シートは一見平凡なものながら、ツボをこころえており横Gにも耐える。ステアリングホイールはSTiの太めのグリップを持つものよりかえって操舵しやすい。車両本体価格125万7900円はお買い得な設定。
(文=笹目二朗/写真=荒川正幸/2004年6月)
【スペック】
インプレッサスポーツワゴン15i(5MT):全長×全幅×全高=4415×1695×1465mm/ホイールベース=2525mm/車重=1200kg/駆動方式=FF/1.5リッター水平対向4 SOHC8バルブ(100ps/5200rpm、14.5kgm/4000rpm)/車両本体価格=125万7900円(テスト車=147万3150円)
「1.5i」もインテリアの変更が主な眼目。センターコンソール部分/ドアトリムなどが改められ、フロントシートには追突時の頭部衝撃軽減に貢献するアクティブヘッドレストが採用された。
試乗車はベーシックグレードの1.5iだが、今回の変更で新たにカジュアルな内装を持つ「1.5i Limited」が追加された。
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