1.3リッター直列4気筒は、「ストーリア」からキャリーオーバーした「K3-VE」エンジンで、90ps/6000rpmの最高出力と、12.6kgm/3200rpmの最大トルクを得る。排気量が大きいぶん、余裕をもって新型コンパクトを走らせるが、1リッターモデルに感銘を受けた直後ということもあり、「なんだか贅沢にすぎる」もったいなさがつきまとう。荷物をたくさん積んだり、リアシートに人を乗せる機会が多いヒトには、いいかもしれない。あと、1.3リッターモデルにはドライバーズシートに上下調整機能が付くから、運転姿勢にこだわりがあるヒトにも。
パッソ&ブーンの後部座席は、シートクッションを前方斜め下に一段落としてから、背もたれを倒すダブルフォールディング式。左右非対称の分割タイプだ。
おもしろいのは、シートクッションを一段落とした状態を「ロングクッションモード」と名付けて、ひとつのポジションとしていることで、座面からフロアに落としたくないモノを積むときに便利。また、ダイハツ得意の広く開くドアを活用すれば、「赤ちゃんのオシメを替える場としても使えます」。会場でエンジニアの方からそう教えていただいたとき、その説得力ある説明に、甲斐性なしのリポーターは、うなった。
パッソ&ブーンの価格は、1リッターが94万5000円、1.3が111万3000円から。FF(前輪駆動)ほか、1リッターモデルにはビスカスカプリングを用いた、「生活ヨンク」がカタログに載る。
両社入魂のコンパクトカーは、アグレッシブな価格設定と日常の使い勝手を煮詰めた完成度で、ライバルを蹴散らし、リッターカー市場を超えたマーケットを真っ赤に染めそうだ。あ、この赤はプチトマトの色ね。
(文=webCGアオキ/写真=清水健太/2004年6月)
トヨタ・パッソ/ダイハツ・ブーン(4AT/4AT)【短評(前編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015372.html