新しいサルーンS40は、いまやフォード・プレミアムブランドのデザインを統括する地位にまでに昇りつめたピーター・ホルバリーお得意の「キャブフォワード」デザインを採る。長めのホイールベースに、できるだけ前まで長く延ばした大きなキャビンを載せる。短い前後オーバーハングゆえ、抜群のプロポーションを誇るハンサムな姉貴「S60」と比べるとやや寸詰まり……、好意的に表現すると、ギュッと詰まった凝縮感がある。全長は4470mmとアウディA4より85mm短いながら、幅は5mm広い1770mmである。
Cピラーを、実際以上に流れ落ちているように見せるサイドウィンドウグラフィックのマジックで、S40は流麗なルーフラインにもかかわらず、前席はもとより、後席の居住性も高い。リアシートに座ると、膝前、頭上とも余裕がある。1450mmの全高は、Cクラス、3シリーズ、A4の、いずれよりも高い。
キーは、衝突時にドライバーの膝にダメージを与えないよう、ステアリングコラムからコラム左わきのダッシュパネルに移された。右ハンドルだと左手を使ってひねらなければならないので使いづらいが、エンジンをかけるたび、“ボルボの安全性”を思い出すきっかけにはなる。
ボディ骨格に硬軟4種類のスチールを使い分け、また、正面からの衝撃をAピラー、サイドシル、バルクヘッドを横断するクロスメンバーの3方向に逃がす工夫を施すなど、380mm長い最上級サルーン「S80」と同等のフロント・クラッシュ性能を得たことが、S40(とV50)のジマンである。(後編につづく)
(文=webCGアオキ/写真=高橋信宏/2004年9月)
ボルボS40 2.4/V50 2.4i (5AT/5AT)【短評(後編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015652.html