1.3リッターモデルを試乗していた時、背後から迫るRSをバックミラーで認めてギクッとした。結構獰猛な顔つきをしているのだ。RSのフロントグリルはブラックのハニカムメッシュになっていて、2本の縦のラインが上下の部分を結びつける働きをする。その結果、大きな一つの口のように見えてしまうのだ。そう、あのアウディの「シングルフレームグリル」を思わせる形なのである。いや、どちらかというと、「フォルクスワーゲン・ゴルフGTi」のほうが似ているかもしれない。
もちろん意図的にやっているのではないだろう。さすがに時間的に間に合わない。それに、ローバー75の新しい顔や、フィアットのニューバルケッタを見ても、同じような意匠が取り入れられている。たぶん、これが今の自動車デザインのトレンドなのだろう。アウディの「シングルフレームグリル」を手に入れようとすると、いちばん安い「A3スポーツバック」の2リッターNAモデルでも300万円以上だ。ヴィッツRSなら半額、というものでもないだろうけれど。
(文=NAVI鈴木真人/写真=河野敦樹/2005年2月)
「ヴィッツ」が見える!写真でわかる!