それにしても、トヨタが完全にハイブリッドで世界をリードしたことは明らかだ。さらに、このクルマが日本で公開されたとほぼ同時に、「ニューヨークショー」では「レクサスGS」のハイブリッド版を発表。直噴の3.5リッターV6を持つこれは、4.5リッター並みの動力性能を2リッター並みの燃費で実現するという触れ込みで、トヨタのエンジニアによれば「その息の長い加速は、これまで体感したことがないほどだ」という。
ただ、そのエンジニアはこうも語った。「一体どこをめざし、なにを一番大切にし、それによっていかに世界を引っ張ってくるか。それをきちんと考えるのが最大の課題」だと。ハイブリッドシステムは、多少燃費を犠牲にして、性能を追求することもできる。しかし、それでは本来の意味が希薄になってしまうのだ。
かといって、単なるエコカーで済むという時代ではなくなったのも事実である。こういうなかで、リーダーになったトヨタには、ハイブリッドの方向を呈示するという大きな責任が生まれてきた、ということでもある。
2008年には、GMを抜いて世界一の生産台数を誇る自動車メーカーになりかねないトヨタは、今後、この種の様々な責任を負っていく宿命にある。
(文=大川 悠/写真=高橋信宏/2005年3月)
・トヨタ・ハリアー/クルーガー・ハイブリッド(前編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000016530.html