あまり構えて走ると疲れるから、もっとリラックスしようとトップを開けることにする。操作は簡単、センターコンソールにあるスイッチを手前に引くだけだ。さすがメルセデスらしいなと思わせるのは、走行中には操作を受け付けてくれないことだが、窓の開閉まで含めて所要時間は20秒ほどだから、信号待ちでも時間は十分足りる。
けれどオープンにしても、実は開放感はそれほど高くはない。フロントウインドウの傾斜こそさほどキツくないものの、インストルメンツパネルやドアトリムもドライバーを取り囲むように迫ってくるし、スポーツシートもガッチリしたサイドサポートがルーズな姿勢を許してくれない。これが安心感に繋がるとも言えるが、せっかくのオープンなのだから、もっと開かれた感覚があってもいいのではという気もする。
つまりSLK55AMGは、オープンかどうかということはあまり関係なく、その走りと真摯に向き合いたいという人向けのオープンカーだと言える。強大なトルクとガチガチの足に歯を食いしばっていたら、極端に言えばルーフが開いているか閉まっているかなんて、どうでもよくなってしまうのだ。もっとリラックスしてオープンエアクルージングを楽しみたいなら、こちらも十分以上に速く、そして快適性では明らかに上回るSLK350を選んだ方がいいのではないだろうか。
(文=島下泰久/写真=高橋信宏/2005年6月)
月刊『webCG』セレクション/オープンカー特集
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