ソアラの弱点は、なんといっても貧弱な足まわりだった。ブレーキングでは大きくダイブし、コーナーでは本当にクリアしていけるのか確信を持てない。シャシーの剛性は決して低いとは感じないが、どうもボディの上下が別々に動くように思えた。SCでは新たに高性能なダンパーを採用し、「フラットな乗り心地」「高い路面追従性」を実現したという。大きな期待を胸に、試乗を開始した……が、基本構造を変えずに劇的に性能が向上するなんて甘いことを考えてはいけないのだった。特に、GSのピシッとした走りっぷりを試してしまうと、どうにも古さは否めない。
イヂワルを言って申し訳ない。そんなことはSCの価値を下げたりはしない。遠くから姿を眺めて、美しさにうっとりする。シートに収まって、プレミアムな空間に包まれていることに陶酔する。トップを開け放って、自分がクルマと一体となって都市の風景となっていることを自覚する。あとは風を感じながら、ゆったりとドライブを楽しめばいい。
だから、日本のレクサス開業にあたってSCがラインナップされたことは寿ぐべきことなのだ。高性能は確かに喜ばしいが、それだけではあまりに寂しい。「華」とともに新たなブランドが誕生したことは、これからのレクサスにとって小さくない意味があると思う。(後編につづく)
(文=NAVI鈴木真人/写真=峰昌宏/2005年9月)
・レクサスSC430(FR/6AT)/GS350(FR/6AT)/GS430(FR/6AT)(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000017118.html