GSのウリのひとつは、新しく搭載された3.5リッターエンジンである。「GS350」のスペックを見ると、最高出力は315psだ。「自主規制値」の280psを引きずったGS430よりも、パワー面では勝っている。それでいて車重は軽いわけだから、当然ながらこちらのほうがスポーティな走りの感覚をもたらす。430に比べて明らかに軽快な動きを示し、魅力的なエンジン音とあいまって若々しさが演出されている。細かいことを言えば振動などで不利だったりと弱点はあるものの、110万円の価格差を考えると相当にお買い得だと言えそうだ。
あとでエンジンの開発者に話を聞く機会があった。「10年間トップでいられるエンジンを作れ!」と厳命されたそうだ。それはハードな課題ではあったけれど、大いなる楽しみでもあったという。「レクサスなんだから最高のものでなくてはダメだ」と言われるのは辛いことでもあったが、コストよりもクォリティを優先することを求められれば、エンジニアとしては奮い立たずにはいられまい。ブランドの効果がこういう形で現れるならば、レクサスという物語をポジティブに評価するのは正当なことなんだと思う。
(文=NAVI鈴木真人/写真=峰昌宏/2005年9月)
・レクサスSC430(FR/6AT)/GS350(FR/6AT)/GS430(FR/6AT)(前編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000017117.html