というわけで、クルマ好きならやっぱり一番気になるはずなのが、唯一17インチのシューズを与えられ、さらにビルシュタイン製ダンパーやLSDで武装をするRSグレード。トランスミッションは当然6MTのみで、アルミペダルも標準装備。現在のところ、最もスポーティな仕様がこのグレードという事になるのがこのモデルだが、メーカーオプションとしてVSグレード同様のタンカラーのレザーシートも用意されている。
走り出してまず感じさせられるのは、「実はこのモデルが最も乗り味がしなやか」という事実。前述の足まわりのスペックの違いに加え、フロントサスにタワーバーが加えられる事なども、そうした印象を生み出す要因になっていると考えられる。
ハンドリングの全般的な軽快感は、他グレード同様「ロードスターならでは」という印象が強い。が、実は最もスポーティなこのグレードであっても、微舵操作に対する初期の応答性は必ずしも際立ってシャープという感覚ではない。2速フルパワーのタイトターン、というシーンでもリアを簡単には振り出したりしない事も含め、今回のロードスターはやはりトラクション性能、スタビリティ性能にかなり力を入れているのをイメージさせられる。
とはいえ、漫然とコーナーを追い込んでいくと、新型は意外と明確なアンダーステア傾向の持ち主であったりもする。それもあり、“限界の8割ペース”で走るのが最も心地よいと思えるのがこのモデルでもあるのだ。
デビューしたての現段階でも、こうしてその“素性”の良さは十分に感じられる走りの実力の持ち主が新型ロードスター。歴代モデル同様の進化のプロセスが、その走りにさらに磨きをかけてくれるのが楽しみだ。
(文=河村康彦/写真=峰昌宏/2005年9月)
・マツダ・ロードスター(5MT)/RS(6MT)/VS(6AT)(前編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000017159.html