試乗しているあいだ、ふと助手席側を見て、幅の狭さで軽自動車だったんだと気づくことが、何度もあった。「三菱 i 」に乗って前を向いて走っている限り、軽自動車っぽさはほとんど感じなかった。こんな経験は、いままでなかった。
三菱 i には、昨年秋の東京モーターショーのときから注目していた。だからこのサイトの
モーターショー特集でも、パーソナルベスト3のひとつにあげたのだ。「これは軽自動車の革命だ」とまで書いて、いいすぎかな? とも思ったけれど、乗ってみて、やっぱりこれは革命だ、という気持ちになった。
ただし三菱 i 、自動車界の革命児には多かれ少なかれ共通することだが、長所短所がけっこうはっきりしている。
乗り込んで走り出して、というところまでは短所が目立つ。ところが速度を上げていくと、後半で大逆転するみたいに、長所ばかりが目立ってくる。この展開がなんともドラマティックで、よけいに心を揺さぶられるのだ。
いちばんの短所は、ドアの閉まり音だろう。ここまでスタイリッシュなボディなのに、プワンと頼りない音を立てる。乗り込んだインテリアも、デザインは新鮮なのに、仕上げは最近の軽自動車としては安っぽい。シートはサイズは小さく座り心地は硬め、とこちらも印象はイマイチ。でも1時間乗り続けても不満は抱かなかったから、モノはそんなに悪くない。