カローラから派生したハッチバック「オーリス」をベースに、さらなるプレミアム性を打ち出したのが「ブレイド」である。しかしこのモデル、存在が実に謎めいている。というのも、オーリスが「フォルクスワーゲン」や「アウディ」、そして「アルファ・ロメオ」や「プジョー」たちと現地で闘う欧州戦略車であるのに対して、このブレイドは純国内専用モデル。では「国内に導入された輸入車たちにぶつけるのか?」と問えば、エンジニアたちは「ノー」と答えたからなのだ。
「大人しくない大人に、ショートプレミアム」というキャッチコピーを掲げるブレイド。その言葉通り、内装の質感は非常に高い。シートにはアルカンターラ(人工スエード)が用いられ、フェイシアやメーターナセルにもスエード調の表皮が張り込まれるという見たこともない豪奢な仕上げ。ましてやブレイドはハッチバックである。
シートは“ぴん”と背筋を伸ばして座るタイプ。全体的に腰のある座り心地で、「Gグレード」標準の8ウェイパワーシートを使えば、思い通りのポジションを作り出すことができる。
さらにインパクトがあるのはセンタートンネルの造形だ。シフトゲートをもう少し短縮させれば左右のウォークスルーさえ可能なのでは? と思われる空間を、あえてつなげてしまっている。評価は賛否両論だろうが、ボクの眼には近未来の乗り物のようでカッコ良く映った。
ちなみにリアの居住性も、座面長が短いことを除けばしごく良好。前後席間距離が905mmと謳っているとおり、たしかに足下はゆったりとしていた。