その昔、ロータス・エランの+2モデルがデビューしたとき、「ファミリーマンのためのロータス」というキャッチコピーが与えられたそうだ。それになぞらえれば、昨年夏のマイナーチェンジで登場した6段ATのマツダRX-8は、「ファミリーマンのためのロータリー」だと思った。
以前からRX-8にはATがあった。しかしそれは4段で、いさぎよい高回転型である自然吸気ロータリーの旨みを、まったくといっていいほど生かせなかった。だからそのときは、RX-8はMTに限ると思ったが、そうなると運転者が限定されてしまい、4ドア4シーターであってもファミリーカーとはいいにくい。
その点今回乗った6段AT仕様は、回せば回すほど活気づくエンジンの持ち味を、MT同等に引き出すことができる。
RX-8そのものについては、あとで書くようにいくつかの不満はあるが、新車でロータリーエンジン搭載車を買おうと思ったら、これ以外の選択肢はないのも事実。それを考えるとATの6段化は、最高出力を280psにすること以上に、意味のある進化に感じられた。