我々が作ったのはあくまでもオープン状態が本来の姿である真の『カブリオレ』。ルーフを閉じればクーペに変身するという、巷で流行のいわゆる”クーペ・カブリオレ”を目指したつもりは毛頭ない――
誰かがそれにまつわる質問をしたというわけではないのに、プレゼンテーションの場でことさらにそこにこだわったスピーチがなされた。今から丸々20年前の1986年にデビューした初代モデルから数えて4代目となる、新型「3シリーズ・カブリオレ」のことだ。
もっとも、BMWが強くこうしたアピールを行う理由はすぐに思い当たる。それはもちろん、現行3シリーズのバリエーションに、2006年追加されたばかりの「クーペ」の存在だ。
BMWにとって避けなければならないシナリオは、このリトラクタブル・ルーフ付きモデルのリリースによってクーペの売り行きがマイナスの影響を受けてしまうこと。
だからこそ、BMWは両者の”時差発売”を行ったわけだし、ルーフからリアエンドへと流れるラインを明確に変えて、異なるキャラクターをアピールしようと懸命に努力していたのだ。