1980年代後半、日本のクーペは輝いていた。若者でもちょっと頑張れば手が届く「日産シルビア」や「ホンダ・インテグラ」が人気を集め、そういう私もこの2台を見較べ、結局S13シルビアを2カ月待ちで購入。2年後に手放したときは、あまりの値落ちの少なさに驚いたことをいまでも覚えている。当時の仕事仲間も皆クーペを手に入れ、身軽な独身のクルマ好きにはクーペ以外のクルマなど考えられなかった。
ところが、いまや気がつけば、最後の頼みのインテグラまで姿を消し、日本市場でクーペといえば、輸入車または「日産フェアレディZ」や「スカイライン」など、若者が気軽に乗れるモデルはなくなってしまった……と思っていたら、税抜価格が200万円を切るクーペがまだあった。それがヒュンダイ クーペだ。
2.7リッターのV6エンジンを積んだ「FX」が240万4500円、「FXスペシャル」が208万9500円(いずれも税込価格)はまさにバーゲンプライス。結構スタイリッシュで、試乗した「シャイン・レッド」のクーペFXは視線を集めたし、仕事場では「これなあに?」と聞かれることもしばしば。
ただ、クルマのつくりは古臭く、とりたてて運転が楽しいわけでもないので、この雰囲気が気に入った人がアシとして使うならいいのでは……というのが私の評価だ。