うまいところを突いてきたな、と思う。これまでV8 4.2リッター一本のモノグレードだった「アウディQ7」にV6 3.6リッターエンジン搭載のQ7 3.6FSIクワトロが加わったのだが、その価格が698万円とされたのだ。
これは同門の「フォルクスワーゲン・トゥアレグV6」(549万円)より高めながら、「BMW X5 3.0i」(667万円)、「メルセデス・ベンツML350」(722万円)、「ランドローバー・ディスカバリー3 HSE」(759万円)などに真っ向から挑む値づけである。Q7のクーペを思わせる流麗なプロポーションやしっかりと作り込まれた印象の強いインテリアに惹かれながら、945万円のプライスタグを見てため息をついていた向きには、待ちに待った朗報といえるだろう。
もっとも、4.2FSIで標準だった装備がことごとく抜け落ちているようでは、698万円の価値も半減してしまう。ところが、嬉しいことに3.6 FSIの装備はなかなか充実しているのだ。ざっと見わたしたところ、4.2に標準で3.6にないのはレザーインテリアと3列シートくらい。とはいえ、ふたつともオプションとしてリストアップされており、価格も合計で84万円とまずまずリーズナブルな範囲に収まっている。
ちなみに、今回借用した広報車はレザーインテリアを含むSEパッケージ(39万円)や20インチ・アルミホイール+タイヤ(27万円)のほか、4.2でもオプション扱いとなるアダプティブ・エアサスペンション(40万円)やアダプティブ・クルーズコントロール(28万円)などを装備していたが、これでも総額は832万円。つまり、4.2よりまだ100万円以上も安いのだから、3.6がどれだけお買い得かがわかる。