E90型3シリーズがデビューしてから2年以上が経ち、トップモデルのM3がやっと発売されるなど、モデルとして完成した感がある。あとはそのM3に搭載されるという噂の改良型SMGを待つばかりだが、シリーズの中で最もパワフルな335iをベースとした、アルピナの新しいB3が日本に上陸した。B3ビターボ・リムジンという名が示すとおり、4ドアセダンボディを持つ最新のアルピナの登場である。
現行BMW3シリーズのフラッグシップとして335iが導入された時、ターボの悪弊を完璧なまでに取り除いたエンジンのマナーに驚きつつも、このリニアなトルクカーブと優れたレスポンスはそのままにもう少しブースト圧を上げ、トップエンドの伸びを加えたらどんなに素晴らしいスポーツセダンになるだろうと思わずにいられなかったが、アルピナがそれを現実のものにしてくれた。
直列6気筒3リッターエンジン+ツインターボというエンジンの基本的な構成はそのまま引き継いでおり、2979ccの排気量(ボア・ストローク:84.0×89.6mm)、ダブルVANOS付きの直噴シリンダーヘッド、3気筒にひとつの三菱重工製の小径タービンによって過給するというところまで同じながら、マーレーが開発したアルピナ専用のピストンを採用することによって圧縮比を10.2から9.4まで落とし、それと引き替えにブースト圧を335iの最大0.6barから1.1barへと大幅に上げ、結果的に370ps(272kW)/5500rpm、51.0mkg(500Nm)/3800〜5000rpmへと、パワー、トルクともに大幅なアップを果たしたのだ。
参考のために335iのスペックを挙げておくと306ps(225kW)/5500rpm、40.8mkg(400Nm)/1300〜5000rpmだから、パワーで64ps(21%)、トルクにして実に100Nm(25%)ものスープアップを果たしている計算になる。

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