先日、取材の合間にチョイ乗りした新型クラウンの「アスリート」は、静かで速くて滑らかで、抜群に好印象だった。自分がこんなにクラウンに好意を抱く日が来るとは、20代の頃は夢にも思わなかった。
もちろんクラウンが変わったという側面もあるでしょう。でももうひとつ、自分が年をとったという理由もありそうな気がする。自分は40を過ぎて身も心も守りに入り、だからクラウンを好きになった。そんな気がしないでもない。
思い当たるところが多々あるわけです。年々、路面からの突き上げやノイズを体が受け付けなくなっている。昔は「スーパー7」とか、スパルタンなスポーツカーが大好物だったのに、最近は乗るのがツラいのだ。疲れて弱気になっている時など、駆け抜ける歓びより気が抜ける喜びのほうが大きかったりする。
もしかすると日本人の体内には、35歳を過ぎるとクラウンが好きになるというタイマーが仕込まれているのかもしれない。