見た目は地味。でも乗ると快適で、走りは個性的。スバル・インプレッサに追加された4ドアセダンのアネシスは、「レオーネ」を思い出させるクルマだった。「レオーネってなに?」という読者のために説明しておくと、レガシィやインプレッサが出る前、スバルの小型車セグメントを、事実上1台で支えてきたモデルである。
ニューモデルなのに、数年前から存在していたようなたたずまい。最近登場した新型車では、もっとも注目されにくい1台かもしれない。旧型には存在していたWRXなどの硬派グレードがないことも、その印象に輪をかけている。
前後のオーバーハングがほぼ同じで、ホイールベースが長めのプロポーションはレオーネそっくり。運転席に収まり走り出せば、おなじみのフラット4サウンドが流れてくる。そして乗り心地がいい。とくに後席のそれは、はるかに格上のセダンにも負けないほど安楽。現行スバルでは文句なしの後席王である。
デビュー直後はその姿から、「どんな人が買うんだろ?」という疑問さえ抱いたアネシスだったけれど、乗ってみるとこのクラスのセダンでイチオシの1台だった。しかも熱狂的なスバリストから保守的なユーザーまで満足できるという懐の広さもある。見た目勝負の安直商品が目立つ昨今だからこそ、中身重視の成り立ちに好感が持てた。