「これがあのデルタの後継車?」と戸惑うほど、3代目「ランチア・デルタ」のスタイリングはすっかり様変わりしている。全長4520mmの2ボックスボディは、一見はやりのクロスオーバー風だが、実際は全高1499mmの5ドアハッチバック。ここに歴代デルタの共通性を見いだすことができるとはいえ、それ以外はまるで違う。そういえば、数学でよく目にする「Δ」(デルタ)は変化を意味する記号であった。
そんなフル“イメージ”チェンジのデルタは、2008年3月のジュネーブショーでデビュー。そして、同じ年の秋には、ガレージ伊太利屋の手により日本での販売がスタートしている。ラインナップは、1.4リッターガソリンエンジンを積む「1.4ターボ16V」(398万円)とディーゼル仕様の「1.6ターボディーゼル16V」(428万円)のふたつで、前者には6段マニュアルが、後者には「DFN」と呼ばれる、2ペダルタイプの6段ギアボックスが組み合わされる。いずれもハンドルの位置は左である。
このうち、今回試乗できたのはガソリン仕様のモデル。目の当たりにしたデルタは、5ドアハッチバックの常識を打ち破るほど優雅なラインで構成されるボディに、淡いゴールドとブラックのツートーンカラー(“Bカラー”と呼ばれるオプション)が施されているせいか、えもいわれぬ雰囲気を漂わせていた。私は、その個性溢れるエクステリアに抵抗感を抱くどころか、すぐに好きになってしまった。