米国資本のフォードを離れ、インドの財閥系自動車メーカー、タタ(Tata)モータースの傘下に入って最初の新作ジャガーが「XK」シリーズである。グランドトゥアラーのXKが現行の2世代目に生まれ変わったのは2006年夏。新作といっても2年半ぶりの大がかりなマイナーチェンジだが、果たしてそこにインディアン・テイストみたいなものが滲んでいるのかどうか、興味がもたれた。
結論から言うと、べつにカレーのニオイはしなかった。フォード傘下時代のジャガーは、プラットフォームやエンジンで可能な限りフォードとの共通化を図ろうとしたが、インド純国産の国民車メーカーを目指すタタにそうしたシナジー効果は期待できない。旧宗主国の名門ブランドを手に入れたタタの姿勢は、いまのところ「金は出すが、口は出さない」という、よきスポンサーのお手本であるようにみえた。もっとも、製品に影響が出るには、まだ日が浅すぎるだろうが。