国際試乗会のスタート地点だったイタリアはサルディニア島のオルビア空港からクルマをスタートさせて、十数分が経った頃だろうか。ふと思ったのである。「オーケー、もう試乗はいいや」と……。
出来が悪かったから? いや、むしろその逆である。理屈抜きに良いクルマだということが、その時点でも十分に伝わってきて、深く納得できてしまったからだ
もちろんそこで終了というわけにはいかないから、引き続きステアリングを握り続けたのだが、とにかく新型ポロ、走りの質が抜群に高く、気持ち良い。ボディの剛性感はますます高く、サスペンションの動きが格段にしなやかになった。贅沢なマルチリンク式リアサスペンションをもつ「ゴルフ」ならいざ知らず、ポロでもここまで快適性を高めてくるとは、意外と言っては失礼だが驚いた。
ハンドリングも素晴らしい。電動油圧式のパワーステアリングは、ゴルフのそれをさらに上回る饒舌な手応えを示し、直進時には中立付近で落ち着いた据わり感を、コーナリングでは正確なレスポンスを堪能させてくれる。躾けとしては安定志向ではあるが、一方でサイズなりの小気味良さもあって、フットワークはとても爽快なのだ。