ロンドンからクルマで2時間。イングランド東部のイースナーにはランドローバー・エクスペリエンスの4輪駆動ドライブトレーニングの本拠地がある。ここで試すことができたのは2010年モデルとしてフェイスリフトを受けた「レンジローバー・ヴォーグ」である。レンジローバーとしてのデビューは2002年。以来、BMW製からジャガー製へとエンジンを変更するなど様々な改良を受けてきたが、7年目での今回の変更は、今まででも最大級のものだ。
エンジンは再び刷新された。今度の心臓はジャガー・ランドローバー共同開発のV型8気筒5リッター直噴ユニット。すでに「ジャガーXK/XF」などに搭載されているこのエンジンは、開発の段階から急角度の状態でのオイル循環テストなどオフロードを意識した設計が為されているという。用意されるのは、最高出力375psの自然吸気と510psのスーパーチャージドの2種類。いずれも大幅な出力向上の一方で、低速トルクの充実による6段ATの早期ロックアップなども相まって、燃料消費量は逆に低減したという高効率パワートレインである。
当然、それにあわせてシャシーにも改良が施されている。標準装備のエアサスペンションには減衰力可変式ダンパーのアダプティブダイナミクスシステムがプラスされ、ブレーキも容量を拡大。テレインレスポンスの制御も見直されているという。