この「日産ムラーノ」は、アメリカ市場からの帰国仕様車である。SUVといえど「必ずしも4WDでなくとも用途にかなう」というユーザーは多く、たしかに“背の高いセダン”だと思って使えば、ファミリーカーとしてむしろ使いやすい内容を備えている。
そう、ファミリーカーだからといって、背が低くなければならないことはない。広い室内や使いやすさなどが優先されるつくり――とりわけその視点の高さは、女性でも運転しやすく、外がよく見えるから子供たちからも歓迎されよう。ときに心ない高性能車などに威嚇されそうなシチュエーションでも物怖じする必要のない重量級の体躯があれば、安心も広がるというものだ。
だからこのボディに加えて、走行感覚が軽快で、購入費や維持費も安くあがれば万々歳である。それが、新たに追加されたFFモデルだ(ベース価格は300万円を切るし、10・15モード燃費は11.6km/リッター)。4WDでなくともFFであれば、多少の降雪でもFRより走りやすいし、持ち前のロードクリアランスが味方してくれる。詳細は後述するとして、生活臭の感じられるミニバンとは一線を画する、このボディスタイリングも魅力のひとつだ。