朝起きたら、雪が5cmぐらい積もっていた。仕事部屋のベランダに出て、下の駐車場を見下ろす。でかいクルマが雪を被っていた。3段式の立体駐車場の一番上、隣はやはりBMWの5シリーズだが、これは普通のセダン。でも昨日から置いてある我がクルマは、それよりもふたまわりぐらい大きく見えた。ルーフは一段高い位置にあるだけでなく、グレーの上に白い雪をうっすらと被ったボディ全体が、圧倒的なマスの強さを見せる。
全長5m、全幅1.9mと、5.3×2mという駐車パレットの制限ぎりぎりの、ほとんど7シリーズ並の面積を確保した上に、1.565mという高い屋根が突き出している。しかもそれがワゴンやSUV風の平らな屋根じゃなくて、一応クーペ風に後端が低く下りている。
背が低い4ドアクーペは今は珍しくないけれど、背が高い4ドアクーペというのがこのクルマの特徴だ。しかも、だからといって4WDのスポーティモデルでもない。まあ大きなくくりで言えば流行のクロスなのだろう。ともかくこんなクルマは他にはない。
寒くなってベランダから退散して、もう一度そのでかいシルエットを見下ろしながら、「難解なクルマだな」と呟いた。