BMWがエンジン、アウディがドライブトレイン、メルセデス・ベンツがボディーに強みを持つメーカーだとするなら、アルファ・ロメオらしさというのはどこに宿っているのだろうか。クルマ好きはよく「それはアルファっぽい」とか「アルファっぽくない」とか言うけれど、そのアルファっぽいものとは一体何だろう。やっと上陸した正規モノの「ジュリエッタ」を前にして、まずはそんな小難しいことを考えてしまった。
例えば、ポルシェなら「フラットシックス」「RRレイアウト」、フェラーリなら「赤」「ミドシップ」「V12エンジン」と連想する人は多いはず。実際は、それとは違うポルシェやフェラーリはたくさんある。しかし条件反射的に思い出すイメージはそのあたり、という人は少なくないだろう。それがブランドイメージってものである。
では、アルファ・ロメオはどうか。実用ハッチバックだろうがスーパースポーツカーだろうが、あるいはFFだろうが四駆だろうが、直4だろうがV6だろうが、赤かろうが黒かろうが、最後には「それもまあアルファだな」ってことになってしまわないか。これだけはっきりした個性を持つブランドでありながら、その個性の立脚点を見きわめるのはとても難しい。アルファというのは、つくづく面白く、不思議で、もうひとつ言うなら、しぶといブランド(!)だと思う。