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「UAEデザートチャレンジ」プロローグラン〜第1レグ
(03.10.29)
ニュース
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「UAEデザートチャレンジ」プロローグラン〜第1レグ
「FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ」第8戦の「UAEデザートチャレンジ」が、2003年10月20日〜24日の日程で開催された。モータースポーツジャーナリスト古賀敬介がリポート。
■ショッピングセンターから
いよいよ「UAEデザートチャレンジ」本番の始まりハジマリ。
2003年10月20日にドバイの有名なリゾート地、ジュメイラビーチでプロローグランをやり出走順が決定されました。ジュメイラビーチは、地震がない有利さにあやかって、“超奇抜”なホテルが立ち並ぶことで有名な美しい海岸。パリのエッフェル塔よりも高いのが自慢の「バージュ・アル・クラブ」というホテルを背景に、特設ステージで顔見せ興行をするわけです。
このプロローグランは、ダートトライアルみたいなものではなく、短くてクネクネとしたコースが設定されます。ここでのタイムは加算されないために、見ていてもそれほど面白くはないのが難点ですね。ま、マシンをゆっくりと眺めるのには都合がよいけれど……。
そして、翌日21日からいよいよ本格的なラリーのスタート! ドバイからUAEの首都アブダビまで移動し、海岸沿いにあるデカいショッピングセンターでセレモニースタートを実施。ドバイが観光の中心ならアブダビは政治・経済の中心地といえます。
■裕福なほど緑が多い
ちなみに、アラブ首長国連邦はその名のとおり、6つの首長国=エミレーツが寄り集まってできた国。ドバイもアブダビも実は首長国の名前で、感覚的にはイギリス=ユナイテッドキングダムに似ています。お互い独立心が強く、法律も微妙に違ったりするのが面白いところ。たとえば、お酒を飲んでもOKな首長国もあれば、ダメなところもある、といった具合。とにかく、石油がガンガン出るアブダビはお金持ち。街なかに高層ビルが林立した近代的風景は、どこかロサンゼルスにも似た雰囲気です。
そんなアブダビから一歩出れば、そこはもう荒涼たる砂漠地帯。アブダビも元々はただのひなびた(?)砂漠で、オイルマネーを使って地下水脈を掘り、ポンプで水を組み上げ、その水をチューブで一本一本の草木に供給し、そして豊かな緑をつくりあげているのです。だから、UAEに生えている草木をよく観察すると、例外なく根元に水を噴射するための黒いパイプがはわされています。つまり、裕福な首長国ほど、緑が生い茂っているというワケなのです。
■いきなり大事件!
アブダビを出発したラリーマシンは一般道を走って南下し、広大なルブアルハリ砂漠へと到着。ここからSS=スペシャルステージが始まります。
ルブアルハリ砂漠は、アラビア半島一帯に広がるとんでもなく大きな砂漠。「砂漠ってなんだかロマンチック」なーんていう、甘い考えが瞬時にして吹き飛ぶほどの“ド迫力”です。その砂の上を、ラリーマシンは時には時速180km以上のスピードで走り続けるというワケ。その走りを見ていると「やっぱりラリードライバーは精神構造が絶対にヘン!」と思わざるを得ません……。
アクロバティックなクラッシュで、残念ながらリタイアに終わった、三菱の増岡浩選手。
第1SSをスタートしてすぐ、いきなり大事件が発生! なんと優勝候補筆頭の増岡浩選手が、22km地点で転倒、リタイアしてしまったのです。聞けば、チームメイトのビアシオンを抜こうと並んだところギャップではね飛ばされ、空中で前方に一回転してリアハッチ部分で着地。勢いあまってもう1回前転した後、途中ひねりも加えてフィニッシュしたという。おニューのマシンは一気にボロボロになってしまったが、クルーはとりあえず無事。それでもラリー続行は不可能で、リタイアとなってしまいました。
「ちょっと力が入りすぎていたかもしれません。来年のパリダカに向けて、いいクスリとなりました。気持ちを入れ替えてがんばります」と、笑顔の増岡センシュ。「自分でいうのもなんだけど、すごい転倒でしたね。体操競技なら確実に7点以上は出てたんじゃないか」。まったくもって、恐怖という言葉を知らないのでしょうかねえ、この人達は。
結局、この日は約500kmを走り、そのうちSSは約319km。初日トップに立ったのは、日産ピックアップのジニール・ドゥビリエ。2位がBMW X5のグレゴワール・ド・メビウス、3位が三菱パジェロエボリューションのミキ・ビアシオンと続きます。4位がやはりパジェロ・エボのステファン・ペテランセルという順番。去年までは圧倒的に三菱が強かったけれど、今年に入って日産やBMW もグングン速くなり、展開としてはかなり面白くなってきました。ラリーはまだまだ始まったばかり。続きはまた明日お伝えします。
(文と写真=古賀敬介/2003年10月)
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