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ボーズ、革新的なサスペンション・システムを発表
(04.08.26)
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ボーズ、革新的なサスペンション・システムを発表
アメリカのオーディオ関連技術で有名なボーズ社は、全世界に向けて革新的な自動車用サスペンション・システムを完成したことを、日本時間の2004年8月25日に発表した。
【写真上】ボーズが開発した新サスペンションのフロントモジュール。左右の筒状のものがリニア式電磁モーターで、ダンパー、スプリング、位置決めストラットを兼ねた構造となる。
【写真下】システムレイアウト。青い線が電気信号の流れ、後部のグリーンの部分がコントロールユニットとなる。
■リニア電磁モーターを用いた新技術
そのサスペンション・システムとは、ボーズ社が1980年以来、実に24年にわたって研究開発を続けてきたもの。この会社を率いるアマー・G・ボーズ博士は、「シトロエンDS」の「ハイドロニューマティック」に出会ったとき以来、金属バネではないまったく新しいサスペンション・システムを考え始めた。
この課程で通常のシステムや油圧、あるいは減衰力可変式など、様々な分野を研究し、結果、同社が最適の回答として選んだのが「電磁システム」であった。
具体的に言えば、これはリニア電磁モーターを用いた技術である。リニアモーターは、通常のモーターが回転するのに対し、電流に応じて直進方向に動く。この動きをサスペンションのメインシャフトとして利用する。
つまり路面からの信号、あるいはドライバー側からのアクティブな制御によって、コイルに電気が流れると、モーターシャフトが伸縮してホイールとボディとの間隔が変化する。しかもその変化速度を変えることでスプリングだけでなくダンパーとしても働くのだ。
■徹底して車体を水平に保つ
さらにボーズが長く経験を積んできた「スイッチングアンプ技術」を使うことで、リニアモーターに電流を送り込むことも、一方モーターから回生電流を得ることも可能になっており、これを作動するバッテリーを助ける。実際にこのシステムで要求される消費電力は、通常のエアコンの3分の1とボーズはいう。
ではこのサスペンションは一体クルマをどう動かすのかといえば、まずは徹底して車体を水平に保つことが可能である。つまりダイブやスクォトに対しては前後のモーター・シャフトを伸ばす(サスペンションを持ち上げる)ことで対応できるし、路面の凹凸を受けたとき、4輪それぞれが受けたデータをベースに最適な電気信号を送ることで、各輪が独立して最適なストロークとダンピングを得られる。
左が通常のサスペンション装着車、右がボーズの新システム装着車。車体が水平に保たれているのがわかる。
■理論上は宙も飛べる
ここまではパッシブだが、意図的にアクティブにコントロールすることも可能である。つまりクルマ側から電気信号を送ることで、4つのサスペンションはどんな変化もする。ということは船や飛行機のような逆ロールをさせることも可能だし、理論上は宙を飛ばすことさえできる。
実際にボストンでこれのデモンストレーションが開かれたとき、テスト車たる旧型「レクサスLS」は、約50km/hほどの速度で走ってきて、路面に置かれた20cmほどの高さのバーを飛び上がってクリアしたのを、リポーターはこの目で確認した。ボーズによればバレーボールの選手ぐらいは飛べるのだという。
このシステム、論理としては完成しているし、テスト走行は充分に終わっているという。ということは今後は実用化になるが、そのためにはボーズ一社だけでは不可能であり、同社は自動車メーカーのなかで最適なパートナーを探しているところである。
ベース技術の蓄積があり、充分な投資に耐え、しかもハイブリッドを初めとする電気自動車の経験があるようなメーカーが、おそらくパートナーとしては最適だろう。
(webCG 大川悠)
BOSE:
http://www.bose.com/
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