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【WRC 2006】第12戦キプロス、グロンホルム痛恨のスピン、ロウブが今季8勝目でタイトル近づく
(06.09.25)
ニュース
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【WRC 2006】第12戦キプロス、グロンホルム痛恨のスピン、ロウブが今季8勝目でタイトル近づく
世界ラリー選手権(WRC)第12戦キプロス・ラリーが、2006年9月22〜24日、地中海に浮かぶリゾートアイランド、キプロスを舞台に開催された。
ライバルのマーカス・グロンホルムとの接戦を制し、今シーズン8勝目を手に入れたセバスチャン・ロウブ。チャンピオンシップでは、ランキング2位のグロンホルムを35点突き放している。残る4戦でグロンホルムが全勝しても40点しか追加得点できないことを考えると、いよいよ3年連続のタイトルが目前に迫ってきた。
ホストタウンは海岸都市・リマソルで、北部の山岳地帯に計22本のステージを設定。いずれも鋭利な石が散乱するハードグラベルだ。
しかも、今季は例年の5月開催から4ヶ月ほどスケジュールをずらして開催されたのだが、灼熱のコンディションは健在で、「WRCのなかでもっとも過酷なラリー」と称されるとおり、序盤から数多くのドライバーが脱落するサバイバルラリーが展開された。
そんななか、クロノス・レーシングのエース、セバスチャン・ロウブとフォードのエース、マーカス・グロンホルムが激しいトップ争いを展開。昨年のチャンピオン、ロウブが難攻不落のタイガーロードを無傷で走り抜き、今季8勝目を獲得した。
2000&2002年のチャンピオン、グロンホルムは2位。「フォーカスWRC06」のポテンシャルは高いものの、宿敵ロウブを追い詰める前にミスが出てしまうことが多い。
■グロンホルムが快調なスタート!
リマソル市街地をクローズドしたダウンタウンステージが最終日に新設されるなど注目を集めたキプロス・ラリー。しかし、その幕開けは例年どおり、波乱含みの展開となった。
まず、シュコダのハリ・ロベンペッラがエンジントラブルによりSS1でリタイア、チームメイトのアンドレアス・エイグナーも電気系のトラブルに見舞われ、SS1の走行後に戦線を離脱した。
ノンワークスとして「シトロエン・クサラWRC」を駆るトニ・ガルデマイスターも序盤はコンスタントに好タイムをマークするものの、SS5で左のフロントタイヤが破裂し大きく後退した。
さらに、スバルのペター・ソルベルグもSS1、SS2、SS3でオーバーヒーティング、SS7でギアセレクターのトラブルが発生し11番手と低迷。そのほか、6番手につけたクロノス・レーシングのダニエル・ソルドもSS7でアンチラグのパイプ抜けが発生し、この日の走行を断念することとなった。
いっぽう、幸先の良いスタートを切ったのは、「フォーカスWRC06」を武器にSS1、SS2、SS3、SS5を制したグロンホルムで、レグ1をトップでフィニッシュ。対してロウブも先頭スタートの“掃除役”で苦戦を強いられながらも、SS6、SS7、SS8を制し、6.4秒差の2番手で続いた。
3番手はフォードのミッコ・ヒルボネン、4番手はOMVプジョーのマンフレッド・ストールで、以下、スバルのクリス・アトキンソンが5番手、チェビー・ポンス、ガルデマイスターらクサラWRCを駆るプライベーターが6番手、7番手につけた。
フォードのミッコ・ヒルボネンは3戦連続の3位入賞。
■グロンホルムがスピン! ロウブがトップに浮上
明くる翌23日のレグ2も、グロンホルムvsロウブが激しいトップ争いを展開。SS9、SS10を制したグロンホルムに対し、ロウブもSS11、SS12を連取するなど、一進一退の攻防が続いた。
が、前戦のラリー・ジャパンを再現するかのように、SS14でグロンホルムが痛恨のスピンをきっし、2番手に後退。かわってSS13、SS14を制したロウブがトップに浮上した。
その後も「マーカスよりワイドなタイヤを選択したことが正解だったね」と語るロウブがSS15、SS16を連取し、2番手のグロンホルムに21秒の差をつけてレグ2をフィニッシュした。
3番手はヒルボネン、4番手にストールが続き、SS15でコースアウトし、戦線を離脱したアトキンソンにかわって、ガルデマイスターが5番手に浮上した。以下、ポンスが6番手、前日と同様にトラクション不足に苦しんだソルベルグが7番手でレグ2を終えた。
■ストールが4位、ガルデマイスターが5位に入賞!
翌24日のレグ3では、市街地SSのダウンタウンスペシャルが危険と判断され、キャンセルされるなど予想外のハプニングが発生したものの、ロウブは落ち着いた走りを披露。
結局、「最初のループは苦しかったけど、その後は上手く戦うことができた。マーカスと激しいバトルになったけど、タイヤの選択が上手くいったよ」と語るロウブが今季8勝目を獲得し、グロンホルムが2位、ヒルボネンが3位で表彰台にのぼった。
4位はサバイバルラリーに強いストールで、ガルデマイスターが5位に入賞。ヘニングが6位、ポンスが7位で続き、SS21でリムを破損したソルベルグが8位でフィニッシュした。
なお、WRC第13戦は10月13〜15日、トルコ・アンタリアを舞台に開催される予定となっている。
奴田原文雄が、開幕戦モンテカルロ、前戦ラリー・ジャパンに次いでPWRC今季3勝目を手に入れた。
■PWRCは奴田原が今季3勝目
同時開催のプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第6戦も、予想外のハプニングで幕を開けた。
「エンジンのトルクがかからなかったのでおかしいなぁ……と思いながら運転していたんだけど、エッジに乗り上げてそのままリアが流された」と語るように、昨年のチャンピオン、新井敏弘(スバル・インプレッサ)がSS1で痛恨のコースオフ。マシンが脱落してしまい、レグ1を離脱することになったのである。
その結果、ランキングトップのナッサー・アル-アティヤ(スバル・インプレッサ)と12ポイント差の2番手につける奴田原文雄(三菱ランサー)が序盤から激しい一騎打ちを展開。SS1、SS3で奴田原、SS2、SS4でアル-アティヤがベストタイムをマークするなど午前中のループでは白熱のシーソーゲームが繰り広げられた。
が、午後のループではアル-アティヤが3本のステージを制してレグ1を制覇。SS8を制した奴田原が25秒差の2番手で続いた。
さらに、翌23日のレグ2でもアル-アティヤと奴田原がトップを争ったのだが、SS11で1位アル-アティヤがコースオフし、その日の走行を断念。かわって「SS10でパンクしたんですけど、SS11でナッサーが止まっているのが見えました。でも、集中力を保つのはやっぱり難しいですね」と語る奴田原がトップに浮上し、レグ2をフィニッシュした。
PWRCの新井敏弘、SS1で痛恨のコースオフ。怒濤の勢いで追い上げるも、奴田原らとの優勝争いに加わることなく、6位でゴールした。
2番手はシムスレーシングのアキ・テイスコネン(スバル・インプレッサ)、3番手は鎌田卓麻が率いるチームクオシスのハリ・アル-カシミ(スバル・インプレッサ)で、40分のペナルティを受けて再出走を果たした新井はレグ2すべてのSSを制し、7番手でレグ2を終えた。
そして翌24日のレグ3でも奴田原が冷静な走りでステージを消化。「ずっと同じペースで走り続けることができたので、前回のラリー・ジャパンでの優勝より嬉しいですね。タイトル獲得の可能性を持ち越せたので、次戦オーストラリアでも頑張りたいと思います」と語る奴田原が今季3勝目を獲得した。
2位はテイスコネン、3位はアル-カシミで、「昨日と今日とすべてのSSでベストタイムをマークしたけど、自己満足に過ぎないよ。やっぱりSS1が大きかったね」と語る新井は6位でフィニッシュした。
(文と写真=廣本泉)
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