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道上・小暮のNSXが、悲願のポールトゥウィン!【SUPER GT 07】
(07.09.10)
ニュース
GT500クラス表彰式。ポディウム中央に、5度目の正直(!?)ポール・トゥ・フィニッシュであがったのは、No.18 TAKATA 童夢 NSX(道上龍/小暮卓史組)。左は、2位のNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/松田次生組)、右は3位のNo.6 Forum Eng. SC430 (片岡龍也/ビヨン・ビルドハイム組)。
■
【SUPER GT 07】道上・小暮のNSXが、悲願のポールトゥウィン!
No.18 TAKATA 童夢 NSX(道上龍/小暮卓史組)は、今季最多のポールポジションを獲得しながらも、なぜか勝利への道は険しく、あと一歩が思いのほか遠かった。速さを存分に発揮しても、レースでの強さを披露する前にトラブルやアクシデントが立ちはだかり、ライバルの歓喜をいつも横目で眺めていた。
だが、今回ようやく自分たちが勝者として、表彰台の真ん中に立つこととなった……。
GT300クラスは、No.26 ユンケルパワー タイサン ポルシェ(谷口信輝/ドミニク・ファーンバッハー組)がスタート直後の1コーナーでトップに立ち、そのままチェッカーまで逃げ切った。
2007年9月9日、栃木県はツインリンクもてぎでSUPER GT第7戦が開催され、予選トップからスタートしたNo.18 NSXが磐石の内容でレースを制覇。独走による勝利は、待ちに待った今季初めての1勝だった。
これに対し、2位以下は終盤まで波乱に飛んだレースとなり、No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/松田次生組)とNo.6 Forum Eng SC430(片岡龍也/ビヨン・ビルドハイム組)が表彰台に上がった。
またGT300クラスでは、予選2位スタートのNo.26 ユンケルパワータイサンポルシェ(谷口信輝/ドミニク・ファーンバッハ組)がストレートスピードを生かした戦いでトップに浮上。そのままチェッカーを受け、今季初勝利を飾った。続いてNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介/黒澤治樹組)が今季最高位の2位でフィニッシュ。3位はポールポジションスタートのNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)だった。
■初の「ノックダウン」予選もNSX
終盤戦を迎えたSUPER GTでは、予選で新たな試みが行われた。これまで、予選1回目でGT500クラス、300クラスの上位10台を選出し、午後のセッションでは、各1台ずつタイムアタックを行って順位を決めるスーパーラップがおこなわれていた。
今回は、「ノックダウン方式」を採用。これは予選1回目で車両選抜はせず、午後からの予選を3分割し、その都度、ふるいにかける方法だ。ただ、装着するタイヤは1セットのみ。つまり、走れば走るほどグリップレベルは低下するため、ドライバーには効率よいアタックが要求される。予選の前はタイヤ温存を考え、序盤はアタックラップをセーブするのではないかという予測もあったが、フタを開けてみればつねに全開のガチンコ勝負となり、速さに秀でるNo.18 NSXの小暮卓史がトップタイムをマーク。チームとして今季5度目のポールポジションを獲得し、年間最多記録を樹立した。
GT300では硬めのタイヤを選択したNo.43 Garaiyaが巧みなマネージメントでトップタイムをマークした。
GT500クラスのスタートシーン。初めての試みとして導入されたノックダウン方式の予選を制した、No.18 TAKATA 童夢 NSX(道上龍/小暮卓史組)は、今シーズン5回目のポールポジション。同一車種最多記録となった。
5コーナーでアクシデント。No.12 カルソニック インパル Z(ブノワ・トレルイエ/星野一樹組)とNo.100 RAYBRIG NSX (ドミニク・シュワガー/細川慎弥組)がクラッシュ!
チームスタッフたちに迎えられる、優勝したNo.18 TAKATA 童夢 NSX(道上龍/小暮卓史組)。
■No.18 NSX、混乱のライバルを横目に
金曜日に通過した台風9号の影響を受け、練習走行の時間が削減され、コース上のタイヤラバーは豪雨で喪失。波乱のレース展開をうかがわせる光景だった。
蒸し暑さが残る中スタートしたレースは、ペースの上がらない前方車両をパスしようとイン側、アウト側とラインを選ばずプッシュするシーンが多数見られた。行き場を失ってパニックブレーキを踏んだGT300がスピン、そこへGT500車両が絡む、という場面が何度も起こり、とりわけ中盤グループのポジションが大きく変動した。
ポイント争いで3番手にいたNo.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー/細川慎弥)は、目の前でGT300の1台がスピン。なんとか接触は避けたが後続車がそのまま突っ込み、ノーポイントでレース終了。タイトル争いの行方に暗雲が立ち込めた。
同じくNo.38 SCにも不運が降りかかった。「予選でポール、レースで優勝と最速ラップを獲って、フルマーク(獲得可能な最高点)を狙う」と立川は意気込んだが、予選、決勝ともにNo.18 NSXに先行され、2位をキープ。最善のレースに徹するはずが、終盤、エンジントラブルが発生。マシンはバックストレートでストップし、息絶えた。
「エンジントラブルが突然に発生して……消化不良って感じ。シリーズのことを考えると絶体絶命かなぁ」「今日はトップのNo.18が速かったけれど、2位はいけると思ってたので残念」と立川。SC430勢でトップを走っていたNo.38だったが、かわりにNo.6 SCが表彰台に転がり込むこととなった。
ライバルたちの苦戦を横目にNo.18 NSXは、わが道をいく戦い。「前半の小暮選手がドライブしているときからミッションに不具合があった」と道上はレース後、レース中の不安を語ったが、最後まで無事にクルマをチェッカーへと運び、待ちわびた勝利を手にした。
No.18は大幅にポイントを加え、シリーズランキングでも2位に浮上。残り2戦で逆転するチャンスも十分だ。ランキングトップのNo.8 NSXは12位ノーポイントで終わり、タイトル争いは混沌としたものになった。
GT300クラス表彰式。左から、2位のNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R (柴原眞介/黒澤治樹組)、優勝のNo.26 ユンケルパワー タイサン ポルシェ(谷口信輝/ドミニク・ファーンバッハー組) 、3位のNo.43 ARTA Garaiya (新田守男/高木真一組)が並んだ。
■GT300はポルシェがブッチギリで初勝利
No.26 ポルシェがGT300のトップに立ったのはオープニングラップ。GT500が一斉に1コーナーへ向かった後、GT300のスタートが切られたが、この時点でサイド・バイ・サイドを制した。
一方、予選トップだったNo.43 Garaiyaは、「相手が速いのはわかっていた。でも、自分たちのレースに徹するのが一番重要だった」と新田が振り返るように、ハイペースの戦いに喰らいついてタイヤを消耗することを避け、冷静な戦略でアプローチ。ピット作業中に、No.62 VEMAC408Rに逆転を許したのが、計算外だったというが、残り2戦に照準を合わせた戦いを実行し、手堅く3位を手に入れた。
■次は、テクニカルなオートポリス
次なる戦いの舞台、大分県のオートポリスは、終盤のテクニカルなコーナーや起伏あるコースレイアウトでドライバーに人気が高いサーキットだ。
全日本クラスのイベントも4輪ではこのSUPER GTが年に一度開催されるだけだが、不確定要素を含む戦いになりやすい。そのなかで新たな勝ち星を築くのは、どのマシンなのか? チャンピオン争いがさらに過熱したいま、激戦は必至だ。
(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)
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