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第16戦ライコネンV、タイトル決定は最終戦に【F1 07】
(07.10.07)
ニュース
今シーズン5勝目、そしてフェラーリ200勝目を飾ったキミ・ライコネン(中央)。2位フェルナンド・アロンソ(左)、3位フェリッペ・マッサ(右)。チャンピオンにもっとも近かったルイス・ハミルトンがリタイアしたことで、ライコネン、アロンソにもタイトル獲得の権利が残された。(写真=Ferrari)
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【F1 07】第16戦中国GP、ライコネンV、アロンソ2位、ハミルトンまさかのリタイアでタイトル決定は最終戦に
F1世界選手権第16戦中国GP決勝が、2007年10月7日、上海インターナショナル・サーキット(5.451km)を56周して行われた。
前戦の日本GPに続き、雨がタイトル争いに大きな影響を与えた。
ポールシッターのルイス・ハミルトンはトップを走り、初のルーキーチャンピオンへと近づいていた。しかしレース中盤、ズルズルのレインタイヤに足をすくわれ首位から脱落。タイヤ交換のために飛び込んだピットロードでコースをはずれ、まさかのリタイアをきっした。
優勝は、この週末にかけて好調さをキープしてきたフェラーリのキミ・ライコネン。2位にマクラーレン・メルセデスのフェルナンド・アロンソが入ったことで、栄冠を目指すハミルトン、アロンソ、ライコネンが、最終戦ブラジルGPで雌雄を決することとなった。
3位はライコネンの僚友、フェリッペ・マッサだった。
スタートからトップに立ったポールシッターのハミルトン(右下)。その後ろ、ライコネンに続き、マッサとアロンソが3位を争った。(写真=Mercedes Benz)
日本GPで入賞目前にクラッシュ、悔し涙を流したSTRフェラーリのセバスチャン・ヴェッテルが4位でゴール。
以下、終盤ファステストラップを連発したホンダのジェンソン・バトンが5位、日本での8位入賞をペナルティでふいにしたSTRフェラーリのヴィタントニオ・リウッツィ6位、BMWザウバーのニック・ハイドフェルド7位、レッドブル・ルノーのデイヴィッド・クルタードは8位でフィニッシュし入賞を果たした。
トヨタ勢は、ヤルノ・トゥルーリ13位、ラルフ・シューマッハーはハイペースで周回を重ねながらコースアウトし完走できずに終わった。
苦しい戦いが続くスーパーアグリ・ホンダは、佐藤琢磨が1周遅れの14位完走、アンソニー・デイヴィッドソンは12周で戦列を去った。
スパイカー・フェラーリの山本左近は、3周遅れの17位でフィニッシュラインを通過した。
この週末、常に好調さを維持してきたライコネン。予選ではポールを逃したものの、レースでは最高のポジションを手に入れた。ポイントリーダー、ハミルトンとの差は7点。最終戦に望みをかける。(写真=Ferrari)
かりに優勝せずともタイトルを勝ち得たハミルトンが、まさかのリタイア。アロンソとの間には4点。余裕あるとはいえないギャップだ。(写真=Mercedes Benz)
■チャンピオン決定の条件
1週間前、大雨の日本GPを制したハミルトン。アロンソがリタイアしたことで、圧倒的に優位なポジションを得て中国へやってきた。
残り2戦時点でタイトルを争う3人のポイントは、
1位ハミルトン 107点
2位アロンソ 95点(+12点)
3位ライコネン 90点(17点)
というもの。ハミルトンは、アロンソ、ライコネンとの点差を10点以上キープできれば中国でチャンピオンになれる。もちろん優勝すればタイトル決定だ。
このアドバンテージに、2戦連続、6度目のポールポジションとアロンソの予選4位というポジション、そしてトップ堅守のスタートが加勢した。
しかし、思わぬ出来事に文字通り足をすくわれた。日本で味方した雨が、中国では凶に転んだ。
■トップ快走のハミルトン、だが……
台風の影響で雨がいよいよ降り出すという時に迎えたスタート。ウェットタイヤ装着で各車がグリッドを飛び出すと、ポールシッターのハミルトンはトップのまま好発進を決め、予選2位のライコネンがこれに続いた。
4番グリッドのアロンソと、その前のマッサによる3位争いは、一瞬アロンソがジャンプアップを果たすも、マッサが再び3位を取り戻し、以降、トップ4はしばらくこのままで周回をこなした。
ハミルトンは早々にファステストラップを叩き出し、後続とのギャップを拡げていく。15周でピットに飛び込んだハミルトンは、インターミディエイト(ノーマルレイン)タイヤを交換せず、給油だけ済ましてコースへと戻った。
これで一時的にライコネンが1位となり、ハミルトンとの差を埋めるべく最速ラップで追ったが、19周で自らもピットに入ると再び2位に。
だが、やがてコースのレコードラインが乾いてくると形勢が変わってくる。
この日のジェンソン・バトンは、まさに水を得た魚……だったが、10番グリッドからスタートした彼のホンダはレース序盤のウェットでは苦戦した。中盤コースが乾き始めると早々にドライタイヤ&軽めのマシンで賭けに出てた。この作戦が奏功し次々とポジションをあげ、今シーズン最高位の5位でゴールした。(写真=Honda)
「マシンのハンドリングは理想とはほど遠い」。佐藤琢磨のコメントが、スーパーアグリの状況を物語る。佐藤は定位置となってしまった後方グリッド(20位)からスタート。途中トラブルでマシンが跳ねるような現象があらわれ、何とか周回するも他車を追い抜く力はそこになかった。14位完走。(写真=Honda)
2007年絶不調のラルフ・シューマッハーだが、中国では6番グリッドを獲得し善戦。1周目にスピン、他車との接触など克服しながらポジションアップしたが、最後にはエンジンが壊れレースをまっとうできなかった。(写真=Toyota)
■最悪のノーポイント
ハミルトンのウェットタイヤは徐々に力を失い始め、2位ライコネンとの差がみるみる縮まる。28周目にトップのマクラーレンはコースをはみ出し、いよいよテール・トゥ・ノーズ状態。翌周には首位の座をフェラーリに明け渡した。
すでにハミルトンのリアタイヤは内部の構造物が出てしまうほど壊れていた。31周目、ほうほうの体でピットへ逃げ込むと、ピットロードのターンすら曲がれないありさま。そのままグラベルトラップにつかまり、抜け出すことができず、ハミルトンの週末は最悪のかたち――ノーポイント――で終わった。
もっとはやくにタイヤ交換を……と誰もが思ったが、チームはいつ変わるかわからない空模様にリスクをおかしたくなかった、との理由でハミルトンをコースにとどまらせた。日本に続き、またしても雨がリザルトに影を落とした。
■大逆転劇の可能性
これでトップに立ったライコネン。ソフトタイヤでの周回でそのポジションをたしかなものとし、今シーズン5勝目、そしてフェラーリの記念すべき通算200勝目を飾った。
最終戦ブラジルGPでは、
1位ハミルトン 107点
2位アロンソ 103点(+4点)
3位ライコネン 100点(+7点)
この3人が栄冠をかけて戦うことになった。
もしアロンソが優勝(10点獲得)、ハミルトンが3位(同6点)なら、アロンソの3年連続のタイトルが決まる。
アロンソ自身は「奇跡とはいわないまでも、それに似たようなものは必要」と、逆転の可能性が高くはないとコメントしている。
7点をひっくり返さなければならないライコネンにも、それ以上のハードルが待ち構えている。
しかし、歴史を紐解けば最終戦の大逆転劇も起こり得ることがわかる。
ナイジェル・マンセル、アラン・プロスト、ネルソン・ピケの3人が栄冠をかけて戦った1986年最終戦。タイトルにもっとも近かったマンセルは、派手なタイヤバーストで戦列を去り、不利な状況だったプロストにチャンピオンの称号が転がり込んだ。
泣いても笑っても、次が最後、次ですべてが決まる。ブラジルGP決勝は、10月21日だ。
(文=bg)
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