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伊藤・ファーマンのNSXが優勝、シリーズチャンピオンに!【SUPER GT 07】
(07.10.15)
ニュース
シャンパンファイトでお互いを祝福しあう伊藤大輔とラルフ・ファーマン。
■
【SUPER GT 07】伊藤・ファーマンのNSXが優勝、シリーズチャンピオンに!
後続車に差をつけ、今季3度目の勝利を果たしたNo.8 ARTA 童夢NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)。最終戦を待たずして2007年のシリーズチャンピオンを獲得、“速くて強いクルマ”を追求し続けたNo.8 NSXが、ホンダに2000年以来となるシリーズタイトルをもたらすこととなった。
No.8 ARTA 童夢NSXは、優勝すると同時にシリーズチャンピオンも獲得した。
秋の深まりを見せ始めた2007年10月14日、大分県のオートポリスでSUPER GT第8戦の決勝レースが開催された。
予選でダントツの速さを見せたNo.38 ZENT CERMO SC430(立川祐路/高木虎之介組)がポールポジションを獲得するも、決勝ではコース上でストップしていた車両に接触し、大クラッシュ。この後トップに立ったNo.8 NSXに勝利が舞い込んだ。2位にはNo.100 RAYBRIG NSX(ドミニク・シュワガー/細川慎弥組)。3位に入ったNo.39 デンソーサードSC430(アンドレ・クート/平中克幸組)は、今季初の表彰台だった。
またGT300クラスは、予選2位のNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介/黒澤治樹組)が悲願の優勝。ポールポジションスタートのNo.46 宝山 DUNLOP Z(佐々木孝太/横溝直輝組)は2位に甘んじた。3位にはNo.13 エンドレスアドバン洗剤革命Z(影山正美/藤井誠暢組)。開幕戦以来の表彰台となった。
■No.38 SC、逆転王者へのアタック
秋晴れに恵まれたオートポリス。予選終盤のアタックでNo.38 SCの立川がトップタイムをマークする。
第7戦ではリタイヤを喫しているため、チャンピオン争いに残るには、このレースで勝つしかない。背水の陣で挑んだ今回、トップ10台のグリッドを決定するスーパーラップで、その強い意志がタイムになって表れた。タイトでアップダウンの続くコーナーで暴れそうになるマシンをなだめて走るライバルたちに対し、立川はスムーズなステアリングさばきを披露。2位に0.406秒の大差をつけて文句なしのポールポジションを獲得した。
一方のGT300クラスは、前日の練習走行でトップタイムをマークしたNo.46 Zの佐々木が「プッシュしまくった」という気迫の一発で今季初のポールポジションを手にした。
PPからスタートしたNo.38 ZENT CERUMO SC430 (立川 祐路/高木虎之介組)がスタート直後から2番手以降を突き放しトップを快走。
しかし、GT300クラスと第二ヘアピンで絡んでクラッシュしリタイヤとなった。
■決勝日は朝から荒れ模様
予選日より気温が下がり、うす曇の一日となった決勝日。朝のフリー走行ではコースアウトや接触といったアクシデントが多発した。GT300のポールシッター、No.46 Zは白煙を上げてストップ。決勝目前にエンジン交換を強いられた。さらに、シリーズポイント上位の2台が接触するなど、波乱含みの幕開け。
午後2時、65周にわたる戦いが始まった。が、その直前、マシンをダミーグリッドにつけようとしたGT500の予選2番手であるNo.17 REAL NSX(金石勝智/金石年弘組)のマシンから出火。エンジントラブルによる惨劇に見舞われたNo.17 NSXは、戦う前に戦列を去った。
レースはオープニングラップこそ順調だったが、すぐさま激しいポジション争いが勃発。ときに接触をともなう激しいバトルになった。そんななか、トップを快走していたのがNo.38 SCの高木。後方での攻防戦は無関係とばかりマージンを確実に積み重ね、レース中盤を迎えようとしていた。
■トップNo.38 SCに悲劇
No.38 SCの高木から立川へのドライバー交代まであと1周に迫った30周目、第2ヘアピン出口でGT300の車両がブレーキロックの末にスピン。走行ライン上にマシンが停止してしまった。
そこにやってきたのがNo.38 SC。上りと下りで構成されたブラインドコーナー。ベテラン高木も成す術がなかった。GT300の車両に接触、大きくダメージを負ったマシンはその場にストップ。高木はうな垂れた姿で車両から離れるしかなかった。
さらに、テール・トゥ・ノーズで緊迫した攻防戦を続けていた2台の後続車両が、No.38 SCに追突! 4台のマシンは見るも無残な姿となり、全車リタイヤへと追い込まれた。
チェッカーを受ける優勝したNo.8 ARTA NSX (伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)。
■No.8 NSX、磐石の走りでタイトル獲得
だが、レースは一時中断を示す赤旗が出されることなく、注意を促す黄旗提示のまま続行。長時間、長い区間におよぶ黄旗の影響はその後、黄旗追い越しのペナルティを誘発することになり、終盤に入ってもなお、落ち着かない状況が続いた。
第2ヘアピンでの惨事を受け、すぐさまピットインを行ったのが2番手を走行していたNo.8 NSXだった。すでにドライバー交代を済ませていたNo.100 NSXの細川が、コースインしたばかりのNo.8 NSXの伊藤に喰らいつくこともあったが、NSXを知り尽くすベテラン伊藤は、若手細川のプッシュを巧みにかわす。
終盤早めのピットインで、すでにタイヤを使い切っていた細川は息切れ。結果、伊藤がドライブするNo.8 NSXがトップチェッカーを受け、今季最多の3勝目をマーク。併せて今年のシリーズタイトルを掴み取った。
GT300クラス優勝のNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R (柴原 眞介/黒澤治樹組)。
■GT300は最終戦までヒートアップ
決勝を目前にエンジンの積み替え作業を終えたNo.46 Z。序盤こそペースをセーブしながらの走行となったが、クラストップはキープ。これにNo.62 VEMACとNo.13 Zが続き、ポイントランキングでトップのNo.2 プリヴェKENZOアセット・紫電(加藤寛規/高橋一穂組)は4番手から、手堅い走りを重ねた。
だが、第2ヘアピンでのアクシデントがGT300のトップ争いにも影響を及ぼす。No.13 ZとNo.2 紫電は、これを機にピットイン。逆にNo.46 ZとNo.62 VEMACはタイミングを伸ばす作戦に打って出た。が、黄旗提示は予想以上に長く続き、各車ピット作業を終えることには、No.62とNo.46の立場は逆転してしまった。
No.46は猛追をつづけるなかでGT500のマシンと接触。足まわりにダメージを受け、ペースアップならず。2位キープでレースを終えた。これに続いたのがNo.13。No.2は黄旗ペナルティを受け、後退。10位に甘んじた。
No.62の初優勝でGT300のシリーズ争いは激化。最終戦にすべてを託すことになった。
■今季最終戦は富士が舞台
GT500はNo.8 NSXがタイトルを獲得したが、最終戦が行われる「富士スピードウェイ」は、言うまでもなくトヨタのお膝元だ。
今回、悔しいリタイヤに終わったNo.38 SCはもちろん、今季2勝目を狙うディフェンディングチャンピオンNo.1 宝山 TOM'S SC430も侮れない存在。GT300同様に激しい戦いになることだろう。
(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)
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