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世界初「ボクサーディーゼルエンジン」へのスバルのこだわり
(08.02.21)
ニュース
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世界初「ボクサーディーゼルエンジン」へのスバルのこだわり
富士重工業は2008年2月19日、新開発となる水平対向4気筒ディーゼルエンジンについての記者発表を行った。
新エンジンは3月6日から開催されるジュネーブショーにおいて、欧州仕様の「レガシィB4/セダン」「アウトバック」に搭載され発表される。
→試乗記はこちら
スバル・レガシィ ボクサーディーゼル【海外試乗記】
日本に先行して発売される欧州では、「レガシィセダン/ワゴン」「アウトバック」に搭載される。
■スバルらしさを出すために
欧州マーケットにおけるディーゼルエンジンへのシフトを受け、各自動車メーカーはディーゼルエンジンの開発に熱心である。
輸出用としてディーゼルユニットを開発してきた国産メーカーもあるが、スバルはガソリンのみ。「なぜスバルはディーゼルをやらないのか?」という現地での声も多かったらしく、ついに今回、ディーゼルエンジンの発表とあいなった。
そのディーゼルエンジンの形式は、スバルお得意の水平対向4気筒である。乗用車としては世界初となる、いわゆる「ボクサーディーゼル」の開発については、スバルらしさを出すための必然の選択である。現在のスバルのメイン車種は水平対向エンジン搭載を前提としたボディおよびシャシーとなっているため、ディーゼルも水平対向を選ばざるを得なかったという理由もあるだろう。 もちろんAWDシステムと組み合わせられ、レガシィシリーズに登載されてデビューする。
もともと高剛性な水平対向ユニットであるため、シリンダーブロックにはアルミ合金を用いて軽量化を図ることができる。分割部分から見える暗いパーツは、回転軸となるジャーナルで、鉄系高強度合金のプレートが埋め込まれている。
■2リッターターボ並みのトルクを発生
ボクサーエンジンの直列エンジンに対するメリットをおさらいしておくと、大まかに「クランクシャフトが短いことで剛性が確保される=振動が少ない」「軽量、コンパクトである」「低重心」「構造上、剛性が高い」「バランサーシャフトが不要で、振動騒音が少ない」などがあげられる。
これらメリットをそのままに、ディーゼルエンジンであってもガソリンと変わらない楽しさをめざし開発されたのが、今回のボクサーディーゼルである。
新開発の2リッター水平対向4気筒ターボエンジンは、燃料供給にコモンレールシステムが採用され、専用インジェクターはソレノイド式で1800barの噴射圧を持つ。最高出力は150ps/3600rpm、最大トルクは35.7kgm/1800rpmを発生。ガソリンNA2リッター並の出力と、2リッターターボ並のトルクを実現したという。 ボア×ストロークはガソリンエンジン「EJ20」型の92.0×75.0mmのショートストローク型と比較すると、86.0×86.0mmのスクエアタイプ。ストロークを延長することで、エンジン全幅が広がるのを抑えるためピストンの高さが削られ、インジェクターも短いものが使われる。逆にボアが小さくなったことで、エンジン全長は「EJ20」型より61mm短くなった。
燃焼圧の高いディーゼルエンジンに対応するため、アルミのシリンダーブロックには高強度合金のプレートが鋳込まれ、ピストンにも高強度な材料が用いられた。
エンジン図下部の筒状のものが酸化触媒+DPF。その左側にターボチャージャーがレイアウトされる。
■排ガス性能に課題を残す
ユーロ4をパスする排ガス性能を実現するため、未燃焼燃料を浄化する酸化触媒、PM(粒子状物質)低減のDPFなども装着される。なお、これらはターボチャージャーやとともにエンジン下方にレイアウトされ、徹底した低重心化が図られている点もこだわりである。
レガシィセダンでの社内テストではCO2排出量は148g/kmを達成(ガソリン2リッターは209g/km)。気になる燃費は、1タンク(64リッター)で1000kmを越える走行性能を実現したということで、単純計算では15.6km/リッター以上となる。これはライバルのAWD車はおろか、2WD車の平均値を大きく上回るものという。
すでにホンダは次世代ディーゼルをユーロ5およびTier2Bin5をパスした「i-VTEC」エンジンを発表しており、環境性能においてもまだまだ課題が残されている。
欧州ではボクサーディーゼルの発表・発売を機に、改めてスバルブランドをアピールする材料としてうまく使う考えだ。
昨今は日本でもディーゼルエンジンの関心が増え、日産はディーゼルエンジン搭載の「エクストレイル」を秋に国内投入予定としている。熱心なファンが多いスバルのボクサーディーゼルも日本導入が期待されるが、その件については未定という。
(webCG 本諏訪)
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