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F1開幕直前プレビュー(その4)「初ナイトレースにTC禁止」【F1 08】
(08.03.14)
ニュース
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【F1 08】F1開幕直前プレビュー(その4)「初ナイトレースにTC禁止」
3月16日のオーストラリアGPで開幕する2008年のF1。目前に迫った新シーズンの注目ポイントをまとめてみた。
最後は、主だったレギュレーションの変更、そして初のナイトレースなど注目のサーキットについて。
トラクションコントロールなどが禁止されたことで、特に雨やタイヤの磨耗が激しくなったレース終盤などでは大荒れになるかもしれない。(写真=Ferrari)
■ドライバーズエイドの禁止、標準ECUの採用
エンジン開発を2012年まで凍結するなど、高騰を続けるコストにレギュレーションで歯止めをかけようとしているFIA(国際自動車連盟)。今年のコスト対策ルールの筆頭は、いわゆるドライバーズエイドの禁止だ。
1994年から一度は違法となったものの、完全に取り締まることが困難との理由で2001年途中から復活したトラクションコントロール(TC)をはじめとするドライバーズエイド。再び禁止とするにあたり、FIAは、大胆にもエンジン、シャシー制御系の中枢、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)の標準化を実現させた。
今年から、全車、マイクロソフトとマクラーレン・エレクトロニクスによるシングルECU(略してSECU)を装着することが義務付けられる。これによりマシン各所の複雑な制御が事実上困難となり、TCやデフコントロールなどの機能が姿を消すこととなった。
ドライバーのミスやテクニックがより顕在化するといわれるが、その変化の度合いは、開幕前の尽きない興味のひとつといえよう。
今年からスペアカーも禁止される。近年のマシンは信頼性が高いとはいえ、万一レース直前にトラブルが起きたときなどは出走できなくなる、ということも考えられる。(写真=Toyota)
■ギアボックスは4レース使用
2レースを同一エンジンで戦うなど、マシンのロングライフ化を推し進めるレギュレーションに、ギアボックスが加わった。4レース分の週末を1基のギアボックスでカバーしなければならず、期間中の交換には、5グリッドポジション降格というペナルティが科せられる。ただし、ギアレシオ変更などは抵触しないため、チームは各コースにあったレシオを選ぶことができる。
エンジン、ギアボックスに長寿命化が課せられるいっぽう、SECU導入による制御系の抜本的な見直しが迫られている。シーズン当初は信頼性やセットアップに苦しむチームも多くあらわれるかもしれない。
ちなみに「2レース1エンジン」ルールは継続されるが、シーズン最初のエンジン交換にかぎりペナルティは免除されることになった。チャンピオンシップ争いに、過度な影を落とさないようにという配慮からである。
■予選中の無駄周回=バーンナウトなくなる
ここまではテクニカル・レギュレーションについてだったが、レース中のスポーティング・レギュレーションでの変更は、予選最後のQ3セッションでのバーンナウト撤廃があげられる。
2006年から、予選を3分割し、徐々に上位グリッドを決めていくノックアウト方式が採用されてきた。トップ10を決するQ3に進出する10台は、レースの第1スティントを前提とした燃料を搭載し出走。予選終了後に消費した燃料を返してもらうという仕組みだった。
これには、たんに燃料を消費(バーンナウト=燃やし尽くすの意)するためだけの、タイムアタックしない周回がともない、地球温暖化が叫ばれる昨今にあって、非常に無駄だと指摘されてきた。
今年から、Q3の時間が5分短縮され10分となり、さらにバーンナウトで使った燃料の返却もなくなった。つまり無駄周回が解消されることになったのだ。
なおQ1セッションはQ3の5分が足され20分に延長。下位チームにとってはチャンスが広がり、またテレビなどへの露出の機会も増えることになった。
■2009年以降は……
2009年には、より大掛かりなルールチェンジが見込まれている。
まずは運動エネルギー回収システム(キネティック・エナジー・リカバリー・システム/KERS)なるものの導入。「プリウス」などでおなじみ、ハイブリッドカーの回生ブレーキであり、今までガソリンからのみ得ていた動力を、再生エネルギーからも得ようというものだ。
さらに、1998年から義務化された溝ありグルーブドタイヤがなくなり、スリックタイヤが復活するともいわれる。
FIAによるコスト、環境面での規制は年々強まるばかり。時世の流れには、GPも逆らえないということだ。
ドライバーの左右を守るヘッドプロテクションを20mm上げる、という新レギュレーションも盛り込まれた。(写真=Renault)
■初のナイトレース、2つの新しい市街地コース
今年のF1は、昨年より1戦増えて全18戦で争われる。このうちもっとも注目を集めているのが、シンガポールで行われるF1史上初のナイトレースだ。
このアジアの小国にとっての初GPは、1周5.067kmの市街地コースが舞台。ここに夜でも路面を明るく照らす照明を張り巡らし、レースを行おうというのだ。新奇性もさることながら、特にヨーロッパでのテレビ放映時間を最適化できるというメリットもある。シンガポールGPは第15戦、9月28日に予定される。
もうひとつ新しいのは、8月24日の第12戦、スペイン・バレンシアで開催されるヨーロッパGP。こちらも新設の5.44kmの市街地コースで、高速タイプと言われている。
なお、10月12日に富士スピードウェイで開かれる日本GPは、第16戦に組み込まれている。
3月16日のオーストラリアから、11月2日のブラジルでの最終戦まで、2008年の戦いは長く続くことになる。
(文=bg)
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