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ディーゼルのアウディがルマン3連覇達成!【ルマン 08】
(08.06.16)
ニュース
■
【ルマン 08】ディーゼルのアウディがルマン3連覇達成!
予選で圧倒的な速さをアピールしたプジョーが、本番ではもろさを見せてしまった。入念な準備をもってしても不確定要素がごまんとあるのがレース。長丁場とはいえ、今のルマンは序盤で乱れた流れを整えなおすのは容易ではない……そう思えた一戦だった。
プジョー勢3台を先頭に連ねてスタートした今年のルマン。24時間後、表彰台の中央に立ったのはアウディだった。
(写真=島村元子/Motoko Shimamura)
■経験値の差
結果を先にいうと、76回目のルマンを制したのは、No.2 アウディR10 TDI(カペロ/クリステンセン/マクニッシュ) 。プジョーは、ジェネらが駆ったNo.7が2位、No.9が3位に入った。
プジョーのテクニカルディレクター、B・ファミンは「アウディのほうが経験値が高かった。それが今回の敗因の全てだ」と落胆の表情を見せた。一方、覇者のひとり、アウディのマクニッシュは「今回は特別速いクルマではなかったが、勝つためにすることはすべてやった」「これまでのルマンでもっともハードな戦いであったことは間違いないよ」とにこやかに微笑んだ。
振り返れば、プジョーはレース中のトラブルやハプニングが多かった。
速さと引き換えに、ピットインのペースは宿敵アウディよりも1周早め。やはりスピードが理由であろう、タイヤ交換の回数も多かった。さらに、ギアセレクタートラブルの発生、空力調整のためのフロントおよびリアカウルの交換など、マシンをピットガレージに入れての作業も目立った。
記者会見に臨む、優勝の3人。左からA・マクニッシュ、T・クリステンセン、R・ディンド・カペロ。(写真=島村元子/Motoko Shimamura)
■ただただ、作戦どおり
アウディ陣営とて、全くのノーミスで24時間を戦い切ったわけではない。経験の浅い若手ドライバーが乗る3号車は全体的な遅れを取り戻すことができなかったし、テクニカルなマイナートラブルも発生した。その一方で、2号車はなにひとつミスのないパーフェクトなレースを展開し、優勝を手にした。
「ミスなく、ただ作戦どおりにレースをするだけだった。タイヤを替えたり、給油しただけで、何も特別なことをしたわけではないんだ」「去年なんて序盤に4周分のリードがあったのに、突然のトラブルに巻き込まれて終わったわけだから、今日みたいなレースもあるよね」と、カペロもあっさり。
とは言うものの、チェッカーまで2時間を残し、周回遅れの車両と接触するシーンが場内のモニターに映し出されたときは、誰もがヒヤリとしたはず。幸いクルマへのダメージはほとんどなかったようで、ドライブ中だったクリステンセンはそのまま周回を重ね、何事もなかったかのように、レースを消化した。
チェッカー1時間前になって再び降り出した通り雨に対しても、アウディは常に正しい選択をおこなった。ライバルのプジョーと違い、タイミングよく雨用タイヤを装着。冒頭の「経験値」が最後まで勝負の行方を左右したと言っても過言ではない。
ピット作業を受けるNo.8のプジョー908HDi FAP。ポールポジションからスタートするも、最終的には5位に沈んだ。
■速いだけでは勝てない
昨年はディーゼルエンジン搭載車同士としてその勝負が注目されたアウディ対プジョーだが、今年はエンジン特性の話はどこへやら。25万人以上の観客がディーゼル車とガソリン車の違いを感じながらレースを堪能したかどうか定かではない。
レースそのものは、381周の最後の最後まで、2号車アウディと7号車プジョーが緊迫した攻防戦を展開した。近年稀に見る白熱の戦いだったといえる。ただ、速いクルマではなく、トータルでのベストカーが勝った――そんな今年のレースを、ルマン・マイスターといわれるクリステンセンは「ディス・イズ・ユニーク」と振り返った。
日本勢は、厳しい結果となった。前半まずまずの調子で走行していた童夢は、メカニカルトラブルに見舞われ大きく後退。以後、根気よく走行を続けて33位でフィニッシュした。その他の成績は以下のとおり。
総合結果
1.No.2 アウディR10 TDI(カペロ/クリステンセン/マクニッシュ) 381周
2.No.7 プジョー908HDi FAP(ジェネ/ミナシアン/ヴィルヌーブ) 381周
3.No.9 プジョー908HDi FAP(モンタニー/クリエン/ゾンタ)379周
4.No.3 アウディR10 TDI(ルール/プレマ/ロッケンフェラー) 374周
5.No.8 プジョー908HDi FAP(ラミー/サラザン/ヴルツ) 368周
6.No.1 アウディR10 TDI(ビエラ/ピロ/ヴェルナー) 367周
日本人および日本で活躍する選手のチームは以下のとおり。
7.No.17 ペスカローロジャッド(プリマ/チンソー/トレルイエ)362周(※ガソリンエンジン最上位)
8.No. 5 クラージュオレカジャッド(アヤリ/デュバル/グロッピ)357周
33.No.11 童夢ジャッドS102(伊藤大輔/立川祐路/片岡龍也) 272周
35.No.24 クラージュ無限(寺田陽次郎/高橋一穂/加藤寛規) 224周(※完走規定周回数不足)
≪リタイア≫
No.22 クラージュオレカYGK(鈴木利男/影山正美/黒澤治樹) 185周
No.21 イプシロン・エスカディジャッド(グーノン/ヨハンセン/中野信治)158周
No.44 クルーゼシラーモータースポーツ(ポタレス/野田英樹/シモンセン)147周
(文=島村元子/Motoko Shimamura)
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