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新型「シボレー・カマロ」、市販バージョンがお披露目
(08.07.24)
ニュース
「シボレー・カマロSS」。V8を搭載するトップグレードだ。
■
新型「シボレー・カマロ」、市販バージョンがお披露目
GM(ゼネラルモーターズ)は2008年7月21日、米ミシガン州デトロイトで新型「シボレー・カマロ」の市販モデルをお披露目した。
■カマロまでエコがウリ!?
発表会場は、同社デザインセンターのメンテナンスガレージ。決して広いとはいえないスペースに、自動車メディアの50人ほどがすし詰めで待機した。
やがてシャッターが開くと、屋外から真っ赤な新型「カマロ」がガレージ内に進入。担当デザイナーが運転席に乗り込むや、「エクステリアもインテリアも、(世界的に好評だった)コンセプトモデルでの造形を、ほぼそのまま量産化しました!」と主役を解説したのだった……
新型カマロは、2009年初春に製造販売が開始される。3.6リッターV6エンジン搭載の「LS」と「LT」。さらに、ハイパフォーマンスモデルな「SS」をラインナップする。こちらのパワーユニットはコルベットZ06から移植した6.2リッターのLS3(422hp、56.4kgm)で、トランスミッションは6段ATと6段MTが用意される。
これぞアメリカンスポーツ!……と思いきや、原油高の時勢に配慮してか、プレスリリースはマッスルカーイメージを極力控えたもので、代わりに「燃料節約」という言葉が目立った。
V6ユニットは米国燃費基準であるEPAの高速走行値「26mpg」(=11km/リッター)を強調。V8モデルの「SS」には、LS3以外にアクティブフューエルマネージメント(気筒休止システム)をもつL99(400hp、54.5kgm)も登場。これは6段ATのみ設定されるエンジンで、高速走行値「23mpg」(=9.7km/リッター)を声高にアピールする。
上3点の写真は、コンセプトモデルのもの。市販バージョンもほぼ変わらぬ仕上がりとなった。
■大役なのは間違いない
ところで、現在のアメリカ自動車市場は、70年代のオイルショック以来の「大不況時代」だ。
ここ10年ほど、大型SUVやピックアップトラック販売によって高収益を得てきた北米の“ビッグ3”は、ビジネスモデルの大転換を迫られている。GMは全米各地の工場の閉鎖や休止、大量の雇用削減、「ハマー」などブランドの切り売りを進めている真っ最中。大衆スポーツカー市場に目を向ければ、フォードの「マスタング」を筆頭に、各メーカーの販売実績は今年から大きく落ち込んでいる。
そんな社会事情のもと、新型カマロは誕生した。いや、させられたというべきだろうか。
過去3年間、GMは新型カマロのカウントダウンプロモーションを演出してきた。それをいきなり販売延期などということにすれば、GMのメンツは丸潰れになる。それに、社の上層部には「GM復活のイメージリーダーとしてカマロを活用したい」という思惑もあろう。シボレー部門関係者たちは「ダッジ・チャレンジャーをブチ負かしたい!」という欲望も強いはず。いまが大衆スポーツカーにとって厳しい時代であることを百も承知で、新型カマロを誕生させざるを得なかったわけだ。
ライバルだって多い。今年のロサンゼルスショー(プレスデー初日の11月19日)では、新型「ニッサン370Z」すなわち新型「フェアレディZ」の登場が確実視されている。今年7月に北米でも発売が始まった「GT-R(R35)」は、ハイパフォーマンスな「SS」とガチンコだ。
「60年代回帰」を謳う新型カマロは、確かに“造形物としては”かなりカッコイイ。だが、現代社会では60年代当時のようなマッスルカーイメージの一辺倒は通用しない。 アメリカンスポーツカーが今後、生き延びることが出来るのか、それともあっさり死滅してしまうのか……全ては、前途多難な(?)カマロの今後にかかっていると思われる。
(文=桃田健史(IPN)/写真=GM)
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