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TAKATA童夢NSX、ホンダに今季初勝利をもたらす 【SUPER GT 08】
(08.07.28)
ニュース
道上 龍/小暮卓史組のNo.18 TAKATA童夢NSX(写真中央)は、待望の今季初優勝。ポディウムの両側には、SC430勢が並んだ。
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【SUPER GT 08】TAKATA童夢NSX、ホンダに今季初勝利をもたらす
2008年7月27日、宮城県のスポーツランド菅生で、シリーズ戦折り返しとなるSUPER GT第5戦の決勝レースが開催。No.18 TAKATA童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)がポール・トゥ・ウィンで待望の初優勝を手にした。
■NSX、予選でトップ3を独占
朝から弱い霧雨に見舞われた菅生だが、予選1回目を前に路面はドライコンディションへと好転。「ウェット宣言」は出ていたもののアタックはスリックタイヤで行われ、No.18 TAKATA童夢NSXの小暮卓史がトップタイムをたたき出した。
午後、トップ10台がワンラップアタックで決勝グリッドを決める“スーパーラップ”。終始曇天模様の菅生はタイヤが温まりにくい状況で、予選1回目の自己ベストタイムを更新できずに終わるアタッカーも見られた。
そんななか、自己ベストタイムを更新した車両がトップ3を独占。すべてNSXという結果だった。ポールポジションは、No.18 NSX。今季2度目のポール獲得となった。
霧に煙るスポーツランド菅生。GT500クラスがスタート!
■NSX勢が、激しい攻防戦を展開
決勝日の朝は雨。前日とは異なる、完全なウェットコンディションのなか、レインタイヤでフリー走行が行われた。
その後雨はやんだが、決勝レース前のサポートイベントが始まると今度は霧が……幸い、午後2時からのスタートを前にコンディションも回復。薄曇のなかで81周に及ぶ戦いの火蓋が切って落とされた。
トップNo.18 NSXの小暮は開始とともに逃げの体制。これに予選2番手No.17 REAL NSXの金石年弘が続くも、予選3番手No.1 ARTA NSXのR・ファーマンの勢いがめざましく、瞬く間にNo.18 NSXの背後を脅かす存在となった。
コンマ5秒の攻防戦に持ち込んだNo.1 NSXのファーマンは、最終コーナーでトップNo.18 NSXのスリップにつき、ストレートで並走。1コーナーでの逆転を狙ってイン側へ飛び込むなど、トップ2台の攻防戦は、レース前半を大いに盛り上げた。
ポール・トゥ・フィニッシュを決めたGT500クラス優勝のNo.18 TAKATA 童夢 NSX(道上龍/小暮卓史組)。序盤はNo.1 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組)と激しいトップ争いを繰り広げた。
■一瞬の無理からまさかのクラッシュ
白熱のバトルは、レース折り返し前に新たな戦いも見せた。ルーティンのピットストップである。NSXは後輪2本のタイヤ交換が“お約束”。ひと足先にピットインしたNo.1 ARTA NSXは30.6秒でピットアウトしたが、次の周にピットへ戻ったNo.18 TAKATA童夢NSXは同様の作業ながら、27.6秒。スタッフ同士の競争ではNo.18 NSXが3秒かせいだ。
これを境に後続車も続々ピットイン。コース上のマシンが少なくなるなか、No.1 NSXの伊沢拓也は快走を見せ、ピットで広がったトップNo.18 NSXの道上との差を短縮。2台のバトルが再開した。
ときには車両を左右に振り、後方からのプッシュをアピールするNo.1 NSXの伊沢。しかし、No.18 NSXの道上はベテランらしい応戦で伊沢に隙を与えない。 それでも猛追を続ける伊沢だったが、最終コーナー立ち上がり、周回遅れの車両に行く手を塞がれたシーンで、両者の経験差が勝負の行方を決定づけた。
最終コーナーのアウト側にはタイヤかすが多く散乱している。道上は我慢することを選び、周回遅れの後ろについた。しかし、伊沢はこれを千載一遇のチャンスと見て、アウト側へマシンを振ったのだ。
「アウト側に行っちゃダメとは言われていたんですけど、少しだけなら行けるかなと思ったんです」とレース後に振り返った伊沢。しかし、ご多分に漏れず、タイヤかすを拾ったマシンはコントロールを失い、コースアウト。エスケープゾーンが狭い菅生のガードレールにフロントを激しくヒットさせ、ダメージを負った。なんとかピットへマシンを戻した伊沢だったが、万事休す。一瞬の無理が勝利をフイにしてしまった。
予選タイム剥奪を受け、最後尾からスタートし、3位まで這い上がったNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/リチャード・ライアン組)。
■No.18 NSX、待ちに待った勝利をつかむ
レース序盤から続いたNSX同士のバトルがNo.1 NSXのクラッシュで終わってみれば、トップNo.18 NSXには、後続車との間に大差が築かれていた。終盤は磐石の走りで周回。つねに速さをアピールしながらも勝機に恵まれなかったNo.18 NSXがついに今シーズン初優勝を手に入れた。
以下、No.35 宝山KRAFT SC430(P・ダンブレック/片岡龍也組)が単独走行で2位を堅持。
これに対し、3位争いは2台のSCが表彰台を巡る戦いを繰り広げた。予選4位スタートのNo.25 ECLIPSE ADVAN SC430(土屋武士/石浦宏明組)をNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/R・ライアン組)が猛追。予選後ドアミラーの大きさが車両規則違反となり最後尾スタートを強いられたNo.38 SCだったが、決勝では怒涛の追い上げを見せ、ジャンプアップに成功。終盤にはNo.25 SCをテール・トゥ・ノーズから最終コーナーで料理し、3位を奪取。そのまま逃げ切った。
序盤トップ争いをする写真手前のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)とNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼組)。
■GT300は、ARTA Garaiyaが今季2勝目
スーパーラップのトップ、No.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/阿部翼組)が、決勝でもレースを牽引。デビュー3戦目にして初優勝の期待がかかった。が、後続車との長いバトルの末、ポジションを下げてピットイン。さらにはエンジンのスタータートラブルが発生。大きなタイムロスをリカバーできず、入賞さえも逃した。
レースは、スタート時に装着するタイヤの持ちが厳しいことを逆手にとった予選2番手のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)が、早いタイミングでピットイン。ライバルと異なるレースの組み立てを作り上げたことが功を奏した。終盤ついにトップに立つと、後続との差を活かしながらレースをコントロール。今季2勝目をあげることに成功した。
2位にはNo.81 ダイシンADVAN Z(青木孝行/藤井誠暢組)、3位にNo.31 DOUBLEHEAD avex apr MR-S(峰尾恭輔/坂本雄也組)が続き、ともに今季初表彰台へ上がった。
■第6戦は伝統の鈴鹿1000km
次戦は1カ月後、伝統の鈴鹿1000kmレースとなる。チームによっては第3ドライバーの登録を行い、戦力アップを狙うこともある。現時点で、NISMOチームがNo.22にドミニク・シュワガー、No.23にはファビオ・カルボーンを第3ドライバー登録したとアナウンス済み。灼熱の鈴鹿でどのようなドラマが繰り広げられるのか、チェッカー後の夜空に広がる名物の花火(!)といい、熱い一戦となるだろう。
(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)
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