トップニュース(リスト)第5戦もGT-R! 不安定な天気を味方に【SUPER GT 09】 (09.07.27)
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優勝したNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rのブノワ・トレルイエ(写真左)と本山哲。
 【SUPER GT 09】第5戦もGT-R! 不安定な天気を味方に
毎戦、先の読めないレース展開になることから、いつしか“魔物が住む”などと言われるようになった宮城のスポーツランドSUGO――
2009年7月26日、その地でSUPER GT第5戦の決勝レースが行われた。勝利したのは、No.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ組)。SUPER GTの前身である全日本GT選手権が始まった1994年以来、日産勢はここSUGOでの勝利に見放されてきたが、ようやく今回悲願の優勝を達成。1号車は今季2勝目で、シリーズポイントでも暫定トップに立った。



■セパンの勢いそのままに

気温30度。湿度も高めで日差しが厳しい土曜日。予選では、路面コンディションにうまくタイヤを合わせたNo. 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R(R・クインタレッリ/安田裕信組)がトップタイムをマーク。前回セパンでのウィナーだ。暑さに強いといわれるミシュランタイヤの性能を文句ナシにアピールした。これにNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔/B・ビルドハイム組)が続き、上位は日産とレクサス勢が占領。一方のホンダ勢は14台中8番手につけるのがやっとだった。
GT500クラスのスタート。前回優勝したNo. 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rが今回も先頭となり、戦いの火ぶたを切った。
スタート直後、遠くに見える蔵王連山からの黒い雲がサーキットを覆うように広がり、稲光と雷鳴がとどろいた。
No.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)を、No.39 DUNLOP SARD SC430(アンドレ・クート/平手晃平組)が追走する。
■今年の魔物は天気!?

結論から言うと、今年の“魔物”は目まぐるしい変化をみせた天気だった。土曜日だけは真夏の厳しい暑さがサーキットを包み込んだが、カンペキなドライコンディションは日曜朝のフリー走行をもって終了。午後2時からの決勝を目前にして、グリッド上空は灰色の雲に覆われてきた。

レースは、まずポールスタートのNo.3 GT-Rがしばしリードしたものの、勢いで勝るNo.6 SC430が逆転。序盤からレースをけん引した。
開始30分後、パラパラと雨が落ち始め、グランドスタンドに傘の花が咲き出すと、足元がおぼつかなくなった大半のクルマが次々とピットイン。レインタイヤを装着し、レースは仕切りなおしとなった。

そんななか、次第にペースを上げていったのがNo.1 GT-Rだ。日曜朝のフリー走行中に黄旗区間で追い越し違反を喫し、予選番手から2グリッド降格というまさかのペナルティ。しかし、そんな“魔物”を、いざレースが始まると勢いよく退治にかかった。まずはスタートドライバーの本山がポジション奪還に成功。雨のピットインでは、周囲よりやや早めのタイミングで戻り、浅溝のレインタイヤを選択した。
トップのNo.6 SC430は、さらに雨量は強まってから遅めのピットインで深溝タイヤを選択。こちらも作戦が奏功するかに見えた。が、終盤になると雨は小康状態へ。濡れた路面を意識して走行ラインを選ぶライバルを横目に、トレルイエがドライブするNo.1 GT-RはNo.6 SC430の背後に迫り、あっさり逆転!

No.6 SC430の伊藤が「オーソドックスにレインタイヤを選択した僕たちより、チャレンジしたクルマがいい結果を残すことになった」と苦笑いしたように、中盤の激しい雨のなか、浅溝タイヤで粘りを見せたライバルたちに次々とパスされ、No.6は結局5位に甘んじた。

最終的に、2位に21秒という大差をつける完勝となったNo.1 GT-R。一時は不利な状況に立ちながらも、底力を存分に見せつけた。続く2位は、No.39 DUNLOP SARD SC430(A・クート/平手晃平組)。待望の今季初表彰台だ。3番手にはNo.100 RAYBRIG NSX(井出有治/細川慎弥組)との激戦のすえ、No.18 ROCKSTAR 童夢NSX(道上龍/小暮卓史組)が続いた。
GT300クラス優勝のNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ/影山正美組) 。
■GT300は、ポルシェが快走

GT300は速さでライバルを圧倒する2台の外車−No.81 ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)とNo.33 HANKOOK PORSCHE(木下みつひろ/影山正美組)が、それぞれのパフォーマンスを存分に披露した。

ただし終ってみれば、2台のレース内容は対照的。ポールスタートからレースをけん引したNo.81 フェラーリは、終盤雨が止んだタイミングでスリックタイヤへの交換を躊躇している間に、猛追してきた後続“スリック”勢にのみ込まれ失速。4位で終了。

一方のNo.33 ポルシェは、目まぐるしく変化するコンディションに順応しながらその都度安定した速さを見せ、優勝。天気を味方につけた。



■次回は、長丁場の鈴鹿戦

折り返し戦の菅生を終え、ついにランキングトップに立ったNo.1 GT-R。これを4点差でNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/A・ロッテラー組)が追う展開だ。これまで首位にいたNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(J・P・デ・オリベイラ/荒聖治組)は6点差で3位へと後退して、続く鈴鹿からシーズン後半を迎える。
鈴鹿はこれまでの1000kmレースから、今季は700kmへと短縮される。この違いが各チームのレース展開にどんな変化をもたらすのか? 第6戦鈴鹿700kmは8月23日、決勝を迎える。

(文=島村元子/写真=オフィスワキタ KLM Photographics J)


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