■技術による先進、アウディ
そして今回、最大の注目を集めたブランドといえば、やはりここアウディだろう。そのラインナップの充実ぶり、投入された革新のテクノロジーの数々は、ものすごいインパクトを放っていた。
一番の注目株が
新型コンパクトカー「A1」だ。PRでメインフィーチャーされるジャスティン・ティンバーレイクを招いてのステージは実に華やか。待ち望まれたBセグメントのコンパクトモデルは、日本には来年にも導入の予定だという。
しかも今回、このA1をベースとする
「A1 e-tron」もデビュー。前輪は常に電気モーターで駆動され、発電用エンジンとして荷室下部に、なんと小型ロータリーエンジンを積む斬新な1台だ。
不意打ちのように登場したのが
「A8ハイブリッド」である。エンジンをなんと2.0TFSIまでダウンサイジングして、電気モーターでアシスト。前輪を駆動する徹底的なエコ仕様で、CO2排出量は実に144g/kmに過ぎないという、衝撃のモデルである。
他には
「RS 5」がデビュー。「R8」などにも積まれているV型8気筒4.2リッターFSIの最高出力を450psまで高めて搭載する。他にも全輪トルクベクタリングを可能とする新しいクワトロシステム、可変式リアスポイラー、オーバーフェンダーを採用したスタイリングなど豊富な見所をもつこのモデルは、日本にも年内には上陸するはずだ。
ハイブリッドやEVに関して取り組みの遅れを感じさせたこともあるアウディだが、2009年秋のフランクフルトショーでの
「e-tron」発表以降、流れは完全に変わり、今やその最先端を行っていると言ってもいい。特にA1 e-tronとA8ハイブリッドの2台は時代を変える力をもった2台だと言えるだろう。
アウディの今の勢いはスタイリッシュさやクオリティだけが理由ではない。そのスローガン通り、背骨にあるのはあくまで進化し続けるテクノロジーなのだと再認識させる今回の出展だった。
(文と写真=島下泰久)