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「ロードスター」誰でも乗れる奥深いクルマ (前口上) - 02
(05.07.17)
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■
走りに留まらない魅力
けれど、それだけではあのセンセーショナルなまでの人気の高まりの理由を説明したことにはならない。おそらく、それは最初の火種でしかないだろう。そう、ロードスターが旋風を巻き起こしたのは、単に走りが楽しいスポーツカーに留まらず、様々なかたちで花開かせた魅力に拠るところのほうが、ずっと大きいのではないかと思うのである。
たとえば、オープンカーならではの開放感や爽快感。それまでもオープンカーがなかったわけではないが、ロードスターはそれを存在としても実際の扱いやすさとしても、俄然カジュアルな楽しみに変えてくれた。また、ファッションアイテムとしてのクルマの新しいあり方を提示したという面もある。老若男女問わず、乗る人を皆オシャレに見せる。素で乗ってもイイし、好みで手を加える楽しみもある。それも今風の“スポコン”テイストからクラシックイメージでキメるのまで“なんでもアリ”だ。そして、その走りの資質の高さは、真摯に走りの世界を追求するリアルスポーツカーファンにまでアピールするに至った。初代ロードスターは、おそらくはメーカーの意図や思惑をあっさりと飛び越えて、あらゆる方向へとその世界を拡大していったのである。
今回集めたのは、現行型ロードスターと、他に3台の新型のライバルとなるだろうクルマ達だ。ライバル? そう、ここまで述べてきたような意味において、ロードスターのライバルとなるべきは、オープン2座スポーツだけに留まらないのである。逆にこれらのモデルとの比較は、“ロードスターとは一体何なのか?”を改めて浮き彫りにすることになるはずだ。そして、もっと大きなことを言えば、新型ロードスターの成否を占うことにも繋がるのではないか……とも期待している。上に挙げたような初代ロードスターが持っていた価値を現代にふさわしいかたちで獲得しているならば、そしてこれらライバル候補達に負けない魅力を備えているならば、きっと新型も成功を収めるに違いない。
さて、では早速1台ずつその魅力に迫ってみることにしよう。そうそう、できれば新型ロードスターの姿を頭の片隅に浮かべながらでも読んでもらえれば嬉しく思う。
(文=島下泰久/写真=高橋信宏/2005年7月)
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